図書館で200回を迎えた「mini・ミニ展」を中心となって企画する 金井 雄二さん 入谷在勤 56歳
図書館の「顔」これからも
○…「市民に少しでも親しみを持ってもらえるように」。そんな想いから1984年に始まった企画が、気付けば200回を数えるまでに。「よく続けてこられたなぁ」。第1回から関わっているだけに、感慨もひとしお。今でこそ市民に認知されて出品希望者も多いが、軌道に乗るまでは苦労も多かった。市文化祭などで面白い作品があれば、作者に声をかけたという。これまで継続できた一因に、職員のチームワークの良さを挙げる。「展示ケースを開ける時は男4人がかり。皆の協力があってこそです」と感謝する。
○…1981年の市役所入庁以来、図書館一筋だ。今の道を志したのは学生時代。旅行先で知り合った人が司書を務めており、その仕事ぶりを聞いて「あ、これだ!」と直感したそう。もともと幼い頃から文学少年だった。さらに、「本独特の手触りや匂いが好きで。本能的に惹かれるんですよ」と語るだけに、今の道を選ぶのは自然な成り行きだったのかもしれない。職員としては、児童関連のサービス充実に尽力した。本を手にした子どもが貸し出し窓口に立っている姿を目にすると、つい頬がゆるむ。「良い光景ですね」としみじみ。
○…20代の頃から、日常生活で感じた事柄を詩にしている。「誰でも1日の終わりに、その日の出来事を振り返る。自分はそれを言葉にしているだけ」。生み出してきた詩の数々を本にまとめ、これまでに詩集を6冊出版した。著書は図書館にも配架されており、「自分の本が棚に並んでいるのは、不思議な気分」と照れながら話す。
○…mini・ミニ展について「図書館の顔みたいなもの」と表現。展示場所の近くは照明が暗いこともあり、多彩な作品が明るい雰囲気を醸しだすことに一役買っているそう。200回という節目を迎えた今、「これから先も図書館がある限り、続けていきたい」と胸に抱いている。
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