5月29日付で、「『新生さくら道』の会」の会長に就任した 石川 正治(しょうじ)さん 相模が丘在住 74歳
緑道を愛する心、次代に
○…住宅地を縫うように走る、相模が丘仲よし小道。「『新生さくら道』の会」は、緑道を舞台に四季折々のイベントを企画している。もともとは道沿いの桜並木を育成・保存するために1976年に結成された団体で、前任の坂本文彦さんは41年にわたって会員をまとめ上げていた人物だ。「リーダーシップもあって、発想も柔軟。その功績をしっかり引き継がないと」と話す。新会長として心がけるのは、会員と手を取り合うこと。「坂本さんのように、ぐんぐん引っ張ることはできません。会員の皆さんにご協力いただきながら、相模が丘の活性化が実現できれば」と、自分ならではのスタイルで臨む考えだ。
○…生まれは宮城県、座間には40年ほど前に移り住んだ。公務員として都内で働き、朝早く家を出て、夜遅く帰る生活を送っていたという。転機は、約15年前。相模が丘さくら祭りの準備に助っ人として呼ばれたことを契機に、同会にのめり込むようになった。2008年から会計を任され、遂には会長を務めるまでに。「(会長就任は)想像できませんでした。今も実感が沸きません」と困ったように話す。
○…結婚して半世紀。妻は人生のパートナーであり、地域における「先輩」のような存在だ。同会での活動歴も長く、女性ならではのアイデアや意見は参考になることが多い。趣味は登山。働いていた頃は、関東各地の山を巡った。今は年齢や体力を心配する妻からストップがかかっているが、特に好きな大山にいつか登りたいと考えているという。
○…老木の染井吉野に代わって、新しい桜を植える「再生事業」が完了して1年。緑道は単なる道ではなく、交流するための場所として、住民から重宝されるようになっているという。今後の大きな目標は、次世代への継承だ。「自分たちが緑道を愛したように、今の子どもたちにも愛着と誇りを持って欲しい」――。そう強く願う。
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