竹のクラフトに励み「新風・竹人形展」を開催する 鈴木 達幸さん 入谷在住 70歳
竹でとことん遊ぶ
○…竹藪の中に突然現れる工房。もともとあった物置と、廃材を利用して自身で増築した。知人の蕎麦屋の敷地内を借り、竹藪の管理として竹を譲り受け、製作に励んでいる。蕎麦屋のウィンドウには、自身の力作が並ぶ。竹に魅せられ8年。竹は中が空洞になっており、カットの仕方で様々な形になることが魅力だという。「誰もやらないことをしたい」と、素材を存分に生かした作品を目指す。
○…「定年を迎えたら、『遊ぶ』って決めていたからね」と笑う。退職後これからの人生、何をして遊ぶかを2年間かけ考えたという。帆船の模型造りを始めたことで「パーツも作りたい」と、大掛かりな工具や機械の必要ない竹に出会った。「自由なもの作り」をモットーに、琴を演奏する着物姿の女性やバイオリンと女性が一体化した作品のほかペガサスやカマキリなど、どれも表現する喜びが表れている。「溜めてきた願望が一気に爆発する」そうで、どれも個性的だ。さらに、4年程寝かせた竹を使用するなど、徹底したこだわりも。
○…東京の出身。40年前に座間へ。飲料メーカーに勤め仕事一筋だった。「一生懸命働いてきた賜物」が現在の趣味の情熱となっている。もの作りの他にも、「座間のホタルを守る会」に所属し、住宅地にもホタルを飛ばそうと繁殖活動に力を注ぐ。さらに趣味の一つである自慢の畑では、有機栽培の野菜作りに励む。これからの季節は、「鍋物の野菜を作る」とうれしそうだ。
○…作品は自信のブログ「バンブーおじさん」で公開。ホームページがきっかけとなり全国に仲間ができた。作家や画家、写真家などさまざまな分野で活躍するメンバーで、展示会にも駆けつけ飲み会で交流も。竹にこだわった作品には題名はあえてつけず「見る人に感じてほしい」。「理屈じゃなく、子どもからお年寄りまで楽しんでもらいたい」と、今日も工房で大好きな竹と向かい合う。
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