ひまわりグルメ選手権を3連覇した(有)ポエムの創業者 安西 征隆さん 座間市在住 65歳
アイデアあふれる職人
○…来場者の投票によってグランプリを決める「ひまわりグルメ選手権」。10月14日に開かれた選手権を「ひまわりカステラ」で優勝し、3連覇を成し遂げた。ひまわりカステラは、息子の賢一さんと二人三脚で開発した商品。商品作りは賢一さんが手掛け、自身は座間のマスコット「ざまりん」の焼き印を押すことを考案した。焼き型は試作を十数回も繰り返すなど苦労したが、座間ならではの商品を追求した。「ざまりんの焼き印があれば、自然と話の種になる。座間を知る良いきっかけになれば」と話す。
○…今年で創業32年を迎えた同店。現在は、座間駅前に店を構えている。店づくりのモットーは、消費者に喜んでもらうこと。そのために、商品の質に徹底的にこだわる。また、商品や店舗の魅せ方にも工夫をこらす。選手権の時は、カステラを焼くオーブンレンジの周囲をレンガ調の紙で装飾し、雰囲気を大切にした。職人としてのストイックな一面だけではなく、外に向けた工夫も忘れないアイデアマンだ。
○…創業からこれまで駆け続けてきた。日が昇らないうちに起きて準備し、日中は商品を切らさないようにと調理に励む。「そんな風に過ごしてきたから、趣味もなくて」と苦笑い。「お店を一週間休むことになったら?」という質問にも、「ノートに書きためている新商品を試作したい」と即答。「私からケーキ作りを取ったら何も残らない」と語るように、情熱と時間を全て菓子作りに捧げてきた。
○…現在は妻との二人暮らし。賢一さんを長男として2人の子ども、6人の孫がいる。2年ほど前に賢一さんが代表取締役に就任した。「自分にはない発想で、新商品を生み出せる」と期待している。孫が店に遊びにくる時が「一番の幸せ」。孫の話題では、ケーキ職人の顔から一転、優しいおじいちゃんの顔に。「格好良いから」という理由で、孫たちに「おじい様」と呼んでもらうことが今の願いだ。
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