座間市人権擁護委員会の会長を務める 森田 洋一さん 南栗原在住 73歳
まっすぐ向き合う
○…近所のトラブルやいじめ、虐待や暴力など人権に関する相談や啓発活動を行う「市人権擁護委員会」。入会して13年、会長を務め4年。誰もが人間らしく生きていけるよう、活動を続ける。来年1月には、フォトジャーナリストを招き、戦場で傷ついた子どもの人権についての講演会を、市と市教育委員会と開催する。
○…現在の会員は7人。人権擁護委員の日や人権週間、毎月の相談会などに加え、自宅でも電話の受付をしている。「よろづ相談で、どんなことでも人権につながる」と、相談者の声に真摯に耳を傾ける。助言のほか、県の法務局とタイアップして、よりよい解決法を考える。「『相談してよかった』と言われると、ほっとするよ」と微笑む。定年退職後に声を掛けられ入会。本を読んで知識を深め、さらに何度も研修に参加し相談事例などを学んだ。「人権は身近な問題。命や自由、日常生活にとって重要な認識」と呼びかける。
○…生まれも育ちも座間。現在は妻と暮らす。県庁の職員として、県税事務所に勤務していた。差し押さえや脱税追跡、財産捜索などに携わった。「忠実に没頭してやるだけ」と、夜中まで歩き回ることも。「税は国民の義務。お金が無くても払う人、あっても払わない人がいた」と、様々な人間模様を目にしてきた。そんな父親の姿を見て育った娘は、税理士として活躍している。多忙な日々を送り、15年前に念願の畑栽培を始めた。毎日畑に行き、収穫した野菜を近所に配ることが楽しみ。「おいしかった」という言葉が、さらに野菜作りを後押しする。
○…子どもの頃にいじめられた経験から「負けられない」と、柔道をはじめ黒帯を取得した。「踏まれても根強くしのべ道芝よ やがて花咲く春がくるらむ」を常に心に留める。子どものいじめ問題にも目を向け、ミニレターで相談を受け付ける活動も行う。「まずは気軽に相談してほしい」と、活動の周知に力を注ぐ。
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