県消防救助技術指導会のはしご登はん部門で1位になり、全国切符を手にした 本多 峻祐さん 四ツ谷在住 27歳
挑み続け、掴んだ栄冠
○…7度目の正直だった。梯子を登るタイムや正確性を競う部門。7年前から挑み続けて、最高成績は3位。27歳という年齢から、「今年がラストチャンスになるかもしれない。絶対に全国に行く」と大会に挑んだ。良い緊張感で臨めたという本番ではミスも無く、出場45人中で見事1位に輝いた。「指導してくれた先輩や仲間、そして家族に感謝しています」と喜ぶ。全国大会は8月24日。ルールで優勝は設けられていないが、「日本一の記録を出したいです」と早くも意気込んでいる。
○…市消防本署第2警備課に所属し、「火消し」として活躍している。今の道を志したのは、高校2年の頃。同じように市消防署で働いていた父親が、交通事故で亡くなったことが転機だったという。それまでも漠然とは将来を考えていたが、この時に「父の跡を継ごう」と心に決めた。今でも亡き父親の存在は大きく、今大会の前は墓前で全国出場を誓い、大会後には「力を貸してくれて、ありがとう」と報告した。
○…座間で生まれ育つ。今は母親と祖父母、愛犬の「ココア」と暮らしている。趣味は食べ歩き。特にラーメンが好きで、専門誌で気になる店を見つけては足を運ぶ。非番の日は1日3食がラーメンになることもあるほどの入れ込みよう。また、緊張を強いられる業務の疲れは、近場のスーパー銭湯で癒すそうだ。
○…座右の銘は「継続は力なり」――。父親から繰り返し言われた言葉だ。7年にわたり大会に出場し続けるなかで、諦めかけた時もあったが、その度に「辞めるのはもったいない。ここまでの頑張りが無駄になる」と自らを鼓舞した。全国切符という大きな目標を達成し、これからは「隊員の柱」を目指す考えだ。「自分は大人しい性格。前に出るタイプではないんですけど、先輩や後輩に頼られるように成長できれば」と控えめながらも、どこか力強い口調で語った。
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