分かれた対応
6月から八南歯科医師会の会長に就いた菊田高行さん=人物風土記で紹介=は、新型コロナウイルスが懸念される中での受診に対し、「患者さんの意志を尊重したい」と話す。
非常事態宣言が出された4月と5月、市内の歯科医院は対応が分かれたという。「密を作らないように予約を調整したり、急ぎでない治療に関しては後日対応にしたり、もちろん休診にした先生もいます」。今ほど新型コロナウイルスに対しての分析も進んでいなかった時期だけに、違いが出たという。
以前から消毒を徹底
一方で、「歯科医院はコロナ以前から、マスクや手袋などを当たり前に使ってきました。ゴーグルを使っている先生も多いですね。もちろん、今は従来よりも徹底しています」と菊田さん。そのかいもあってか「歯科での感染事例はほとんどありません」。一度使用した器具は毎回消毒し、院内の消毒も日常的に行っている。「むしろ、他の場所よりも綺麗かもしれません。自分も軽い風邪しかかかったことがないんですよ」
「最近は、コロナで様子見をしていた患者さんが戻ってきている」と変化が表れているそう。「診療が遅れてしまうのは避けたいですね。各歯科医院では感染予防を徹底しています。とはいえ、最終的にはリスクに対する考え方は人それぞれ。患者さんの意志が一番大切です」と話す。