片倉町にある日本工学院八王子専門学校の学生らが、地元の和菓子店との共同プロジェクトとして甘納豆入りのクラフトコーラを開発した。
クラフトコーラは、スパイスや柑橘類などオリジナルの配合で煮詰めてつくる。一般的なコーラと異なり、シロップ状で炭酸水やお酒で割って飲む。携わったのは、同校応用生物学科の学生6人。高野翔さん=人物風土記で紹介=、秋山竜維さん、山内文乃さん、神山涼花さん、金久保更紗さん、森茜穂さん(いずれも2年生)。
同科では、生物学や化学を生かした品質管理に関する知識を学んでおり、企業などと産学連携事業も行っている。その一環として、商品づくりに興味があった高野さんを中心とした有志が集まり、石川町に工場のある老舗和菓子店「銀座鈴屋」の新商品を考えるプロジェクトが昨年からスタートした。
当初は「スイーツ」というテーマで始動したが、仲間内で「ドリンクではだめなのか」という意見が浮上。「和菓子に縁遠い若者世代が親しみやすそうな」コーラに焦点を当て、近年じわじわと人気が高まっているクラフトコーラをつくることにした。
学生たちは同店の代表的な商品「大納言甘納豆」やシナモン、コリアンダーなどをベースに製作。スパイスで角が立ってしまった味にまろやかさを出すため、甘納豆のお供ともいえる「お茶」に着目。緑茶などと比べて風味が合った「ほうじ茶」を追加材料に採用して完成させた。
柔軟な発想に高評価
昨年9月に同店を招いて行われた試食会では、その柔軟な発想が高く評価。「和菓子でドリンクをつくるとは」「鈴屋に今までになかった商品だが、和菓子屋らしさがちゃんとある」と絶賛された。
洋風でありながら和のテイストが生きており、「和みのひとときに飲んでもらいたい」との想いから、『@和(あっとなごみ)』と名付けた。同プロジェクトに精力的に携わった高野さんは、「みんなで思い描いたコーラが実際に形になって驚いている」と商品化を喜んだ。
同商品は先月10月から、石川町の「菓匠いし川」で販売している。また、12月9日(土)に明神町の東京たま未来メッセで行われる「ケイハチクリスマスマーケット2023」にも出店が決定している。
八王子版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|