南大沢小学校と柏木小学校の6年生を対象にしたキャリア教育「はちっこプロアーチ」が、6月14日に南大沢小で開催された。地元で働く職業人による講話や職業体験を通じて社会や経済の仕組みを知り、勤労に対する親しみや憧れ、自己肯定感を養ってもらおうと、南大沢を中心に活動する「地域キャリア教育協力隊」(松村洋子代表)が企画。メーカーの社員や歯科医、警察官など8つの地元企業・団体が協力して、子どもたちに仕事の内容ややりがいなどを伝えた。
将来に役立てて
2校合同で実施された今回の体験授業には、6年生児童計62人が参加。複数人の班に分かれて、1班につき2つの職業を体験した。警視庁の八王子少年センターの部屋では警察官の制服を着て、職務質問のロールプレイに挑戦。児童の1人は「(職員が扮する不審者に)どう声をかけたら良いか、難しかった」と感想を話した。(株)スリーボンドの部屋では白衣を着て、一定の条件でのみ固まる特殊な接着剤を体験。同社が1600種類もの接着剤を開発・製造していることを知ると、児童たちから驚きの声が上がった。同社は「科学に興味を持つきっかけとなり、将来地元企業で働いて地域を活性化してもらえれば」と期待する。
またこの日は、事前学習で制作してきた手作りの名刺を使って児童同士で名刺交換に挑戦したり、ファイナンシャルプランナーの講話でお金の性質や使い方についてのレクチャーも受けた。南大沢小の安田尚民校長は「家族以外の大人の職業に触れる貴重な機会。最高学年になったばかりの子どもたちにとって、これからの学校生活にもきっと生きてくる。今日の経験を将来、社会に出るときに思い起こしてほしい」と語る。
同隊は南大沢周辺の小・中学校を中心に、4年前からキャリア教育を実施している。松村代表は「将来が見通しにくい今の時代、子どもたちが社会を前向きにとらえ、これからのキャリア形成に必要なスキルの基礎を身に着けられるようなキャリア教育をこれからも展開していきたい」と展望する。
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