八王子を中心に活動するバンド「フラチナリズム」=写真=が、8月19日(水)発売のメジャーデビュー・ミニアルバム「裸一貫」(日本クラウン)のPRに全国を駆け回っている。
「8月31日までにCD5千枚が売れなかったら即契約解除」――。5月23日にオリンパスホール八王子(子安町)で行われたメジャーデビュー記念ライブで所属事務所からこう発表されたためだ。
ボーカルを務めるモリナオフミさんは「約2週間で5千枚という数はオリコンの週間売上でも上位にいく数。難関だが絶対に目標を達成したい」と意気込んでいる。
モリさん、ギターの田村優太さん、ベースのタケウチカズヒロさん、ドラムの都築聡二さんの4人で構成される同バンドは2011年に結成。12年11月からJR八王子駅南口にある八王子ロマン地下街の飲食店での「流し」を始めると同駅周辺で話題となり、市内ケーブルTV局のテーマソングを担当するなど八王子での人気が上昇。アップテンポな曲からバラードまでこなす歌唱力と独自のパフォーマンスが魅力で「八王子フラチナ族」と呼ばれるファンクラブまで結成されるようになった。
「自分たちのことばかり考えていたので、流しを始めた頃はお客さんに受け入れられなかった。演歌や懐メロ、ものまねなどお客さんに喜ばれるように変えたら歓迎されるようになった」とモリさん。ロマン地下街で「顧客視点」が身に付いたことで、バンドの力が上がったという。「八王子に育てられました」
記念ライブを観た30代男性は「ライブにコントを取り入れるなど、お客さんを喜ばせようとする気持ちが強い。これが人気の秘訣では」と話していた。