滝山街道から坂道をのぼる過程は、まるで戦国時代にタイムスリップしていくかのよう。笛や太鼓と一緒に武将たちの「息吹」も聞こえてきそう――。
第52回滝山城跡桜まつりが4月8日(土)、都立滝山公園・滝山城跡(高月町・丹木町)中の丸広場で開催される。午前10時から午後3時。雨天の場合は9日(日)に順延。主催は滝山城跡文化協会、加住地区町会・自治会連合会。周辺には5000本ほどの桜(ソメイヨシノ、ヤマザクラ)があり、例年まつりとなると3000人ほどが集まる。
今回は市制100周年を記念し鉄砲組百人隊による火縄銃の発砲が行われる。恒例の甲冑隊行列もある。
歌謡ショーに登場するのは地元演歌歌手の植松しのぶさん=人物風土記で紹介=、藤代舞さん。戸吹町にグラウンドを構える社会人アメフット「明治安田ペンタオーシャンパイレーツ」の専属チアリーダー「マーメイズ」によるパフォーマンスなどもある。
ポニーの乗馬体験も行われる。「おもてなし」は「野点」と「甘酒」。
160mの丘の上
交通は京王八王子、JR八王子駅北口からバス「ひよどり山トンネル経由戸吹行」で「滝山城址下」下車。バス停近くには昨年できた滝山観光駐車場がある。イベント当日は臨時駐車場が設けられる。バス停、観光駐車場から会場までは徒歩約15分。問い合わせは加住市民センター【電話】042・691・5215へ。
滝山城(国指定史跡)は、相模小田原城に本拠を置く戦国大名北条氏照(うじてる)(北条氏第4代当主氏政の弟)の居城。1567年までには居城としていたとみられる。そして1569年、甲斐の武田信玄に小田原城攻略の途中、包囲される――。その城跡にある都立滝山公園。多摩川と秋川の合流点の南側に広がる加住丘陵、標高約160mの丘の上。周辺は雑木林に覆われ、桜の名所、ハイキングコースとして親しまれている。同連合会の大澤敬之会長は、「いずれは(丸広場などに)売店などができればいい。また古い木を切ってもっと眺望が良くなるといいですね」と話した。