高倉町から生まれたコーヒーチェーンがある。首都圏を中心に16店舗を構える高倉町珈琲(佐藤光敏取締役社長)だ。「おいしいコーヒーを飲んでゆっくり過ごせる場を提供したい」と2014年創業。以来、時間を忘れてくつろげる場を提供してきた。
なぜ高倉町だったのか――。「八王子は元々、ファミレスが多い地域だったのですが、より落ち着く場所を求める声が聞こえてきたんです」と佐藤社長。その受け皿となるための場に選んだのが高倉だったのだという。まず手がけたのが、コーヒーに合う名物的なフードをつくること。その一つが特製クリームを使ったリコッタパンケーキ。卵の香りが強く、「くどくない」クリームがかかったフワフワのパンケーキ…。この名物が注目を集めるのに時間はかからなかった。「地域で一番愛される店になりたい。その思いで高倉の名を店名に使ったんです」。高倉の名が全国に広がっていくのも近そうだ。