ひと昔前に比べ、現在は転職という選択を選ぶ人も少なくない。八王子交通事業株式会社（旭町）に昨年末、タクシー乗務員として入社した飯沢弘さん（33）＝写真＝もそんなひとり。同社に友人が勤務していたこともあり、塗装業から転身してきた。「今は覚えることばかり。でも充実している。家に帰ると、すぐ寝ちゃいますよ」と飯沢さん。
初めてプロとしてハンドルを握ったのは今年に入ってから。ＪＲ高尾駅から５分程度の道のりだったが、「緊張しました。命を預かっているというプレシャーもありました」。乗車料金を受けた時はひと安心した、とも。現在は市内のマップを見て、大通りや公共施設の場所を覚えることに悪戦苦闘中。プロとして早く市内の交通事情について熟知したい、という。「駅でお客さんを待っている時は『早く自分の番に』と思ってしまいます。仕事をこなすだけ、一流に近づけるので」。新天地で光り輝く日も近そうだ。
