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新春ビジネス企画 地元企業代表にきく 「２つの社長の顔」 吉野孝典さん 下恩方町・吉野化成（株）
▲吉野化成のマスキングフィルム
下恩方町にある吉野化成（株）と言えば、粘着テープ付きマスキングフィルムについて、「国内シェア８割」を誇り、市内を代表する製造業のひとつと知られる。１９６７年創業で、先代を継いだ吉野孝典社長が事業を拡大した。
実は吉野社長はもうひとつの「社長の顔」を持つ。その会社は秋葉原にある産業排気処理装置メーカー「サンテクノ（株）」（千代田区）だ。
２００８年に吉野社長がＭ＆Ａを試みた。「同じような会社だと同じ動きになってしまう。全く違う業種を探していた」と振り返る。
サンテクノは主に、工場で排出される粉塵やオイルミスト、白煙などを処理する「電気集塵機」を製造する。１９７４年創業で、「環境保全に特化した機器メーカー」として業界では名をはせている。「八王子にいると、秋葉原の仕事のアイデアが浮かんだり、その逆もあったり、二つの会社を見ることはいい流れになっている」。Ｍ＆Ａから約10年。その選択は正解だったようだ。
なお吉野化成においては数年前から海外展開に力を入れている。社長自らアジア各国へ売り込みにいく。反応は上々で今年は大きな展開も見込めそうという。
「停滞は退歩である」――。それは吉野化成の企業理念であり、吉野社長の座右の銘だ。「Ｍ＆Ａ」「海外進出」はまさにその言葉を実践したもの。今後について吉野社長は「ここ八王子から、グローバルニッチトップを目指していく」と話した。
吉野孝典社長
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▲サンテクノの電気集塵機
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