直木賞作家などを輩出しているコンテスト「このミステリーがすごい！」の大賞を受賞した歌田年さん（高倉町在住）の処女作が10日、全国の書店で発売された。その作品「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」は、どんな紙の種類も見分けられる鑑定士がプラモデル造形家と共に事件に挑む物語で、模型雑誌の編集などに携わってきた歌田さんの専門知識が生かされた内容となっている。「本書は事件の謎を解くための重要証拠品となる紙を実際に本の中にとじこんだ仕掛け本となっています。ページごとに紙も変えています。物語と共に紙の違いも楽しんでもらえたら」と発行元の宝島社（千代田区）担当者は話している。
物語に登場
作品では市内飲食店も登場する。三崎町のイングリッシュパブ「シャーロックホームズ」だ。歌田さんの行きつけだったことから「名前を借りた」といい、「内装に重厚感があり、シックな照明が落ち着くんです」と歌田さん。繁忙時間を避け、ホームズでゆっくりランチするのが歌田スタイルなのだという。「ＪＲ八王子駅北口前のくまざわ書店で本を購入し、すぐ近くにあるホームズで読書にふけることも多い。誰を誘っても恰好がつくお店です」と笑顔をみせる。
店舗を運営するガリバー企画（横山町）の松崎吉紀社長は「うちの店を出してもらい、うれしい限り。地元の方というのも親近感がわきますね」と笑顔。松崎敏雄会長は「今度、歌田さんと一緒に飲みたい。同じ雰囲気の当社１号店のパブでね」と話している。
ホームズ店舗で話す、吉紀社長（左）と敏雄会長
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