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50年 環境課題に向かいあい 散田町・環境管理センター
始まりは川の調査
「環境」という言葉にまだ馴染みがなかった頃。今は1400社にのぼるが、当時はそれを仕事にする業者は全国に14ほどだったという。50年前の1971年、散田町の環境計量証明業「株式会社環境管理センター」はスタートした。
創業者の一人、水落陽典さん(故人)が35歳の時だった。水落さんら創業スタッフがしたことは、各地の川の水の調査。公害が不安視される時代になりつつあり、行政も環境について関心を持ち始めていた。
すでに河川の水や排水等を分析する大手会社があった。ただ、あくまで「分析」のみ。そこで創業スタッフは自分たちで「川の水を汲み取り分析し、それを届ける」モデルを提案した。その発想は画期的であり、世の中で環境への関心が高まっていくのと比例し事業は順調に展開していった。
対応に危機感
一方、良好な業績に対し変化も起きていた。顧客への接し方について知識が豊富であるがゆえに、どうしても「先生のようになってしまう」というのだ。
2011年2月、水落憲吾さん(53)が社長に就任した。それまでも会社の状況をみていた水落社長は、その態度について「危機感」を抱いていた。本来は「下支えをする立場であるべきなのに…」
そして翌月、東日本大震災が起きた。水落社長は「自分たちができることを」と、被災地に入り率先して放射能、アスベスト、土壌汚染などの「測定」をした。すると現地の人から励ましの声があったそう。「ただできることをやっているだけでした。それで『ありがとう』と。この言葉はとても大きかったです。現場主義への原点回帰のきっかけになりました」と水落社長は振り返る。
忘れていたこと
30年前の会社のビデオには汗を流して働くスタッフの姿があった。「私たちは技術とはマニュアルではなく、やはり『現場に答えがある』ということを再度思い出させてくれた」。被災地復興に貢献した結果、社員の顧客への接し方は好転した。「やはり大切なのは、人に対しての思い。常にお客様と共存しないといけないんですね」
環境問題は常に生まれている。廃棄するものが変われば、その処理方法も変わり、新しい課題が見つかる。「常に未来志向で今後の課題に取り組みたい」―。同社の調査や分析対象は大気、水質、土の中の小さな線虫、目では見えない物質までと、とても幅が広い。「活動の場所は全国のフィールドから宇宙まで、です」
■環境管理センター…徹底した現場主義をコンセプトに幅広い調査・分析・コンサルタント・対策工事など様々なサービスを手掛けている
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