自由に登る楽しさ広めたい
○…大小の石が埋め込まれた人工壁を身体ひとつで登っていく。『ボルダリング』とはフリークライミングの一種で、道具を使わずに岩などを登ることを指す。「こんなのがあるんだ、と知ってもらえたら」。町スポーツ振興課から誘いを受け、初めて親子教室を開くことになった。宮山駅前の『クライミングジム攀(はん)』のオーナーでもある。
○…まず自分で自由に登ってもらうというのがモットー。ボルダリングの醍醐味はルートを考える楽しさ、経験したことのない動きを体験できる運動としての面白さ、克服の達成感。「登り方は壁が教えてくれる」。体験してみなければわからないと笑う。「昔は山登りや沢登りの練習としてジムを使う人が多かったものですが、今は山の経験がゼロの人も多いですね」。自身は沢登りから始めたタイプ。ボルダリングとの出会いは体育教師時代に遡る。
○…身体を動かすのが好きで、中学の時から体育教師になろうと決意していた。32歳のとき茅ヶ崎の中学校へ配属になり、寒川町へ移り住んだ。その頃からハイキングや沢登りを始め、ボルダリングに出会ったという。続いて配属となった平塚盲学校でクライミング部を創設。「彼らは記憶力が良いので、言葉で伝えてあげれば視力に頼らなくてもできるんです」と話す。体育館にクライミングウォールを作り、生徒たちに教え始めた。50歳まで勤めたあと、ボルダリングの認知度を高めたいと、地元・寒川にジムを開設したという。
○…現在は奥さんと、花子とムギという犬と共に暮らしている。子どもは3人で、長男・次男は教師、長女も大学の教育課程で学んでいるそうだ。今後の目標は「山や沢などを登ることができる人材を育てること。技術だけでなく、ここのマナーが外でのマナーという気持ちで教えています」。落ち着いた口調で、噛み砕いて話すような調子。独立しても、変わらず教育者である。
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