JR横浜線で最も新しい駅である「八王子みなみ野駅(1997年開業)」周辺を中心に開発が進むニュータウン「八王子みなみ野シティ」。みなみ野、七国、宇津貫町、兵衛、西片倉の5つの地区で構成される同地区の「変化」に驚いているひとりが、地元・西片倉町会会長を務める塚本富男さん(59)だ。「私が幼い頃、今のみなみ野駅周辺は山だった。昆虫を採ったり、川でフナやハヤを夢中になって追いかけていたね。ここまで変わるとは当時は考えてもいなかったよ」と現在の西片倉周辺で生まれ育った塚本さんは振り返る。
約30年前に街の開発を進める話を聞いた時は、当時幼かった自分の子どもたちのことを考えて賛成したという。「バスも通っていなかったんだよ。彼らが成長して不便な生活を強いられるのは可哀そうだった」。開発にあたって希望したのが緑を残すこと。子どもたちに自然を体感できる場を残したかったのだ。塚本さんの願いが届いたのか、今、みなみ野シティには西片倉町会内だけでも公園が7つあるなど、緑豊かな街並みを見せている。
塚本さんが今後の街の課題に挙げるのは「人との繋がり」を深めることだ。「災害などが起こった時に頼れるのはご近所の皆さん。日頃から顔見知りの関係づくりをしていくことが防災、防犯対策につながる」。そのため、みなみ野シティでは月1回、各町会長が集まり情報交換を行っている。年末に、みなみ野駅前で各町会がそれぞれのクリスマスツリーを飾り、街を盛り上げるなどの試みをこれまで合同で実施してきたという。「みんなで楽しみながら、人の繋がりを深めていければいいね」
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