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消えゆく銭湯文化 「松の湯」閉店 市内2店舗に 

社会

掲載号:2016年10月20日号

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 小門町にある銭湯「松の湯」が10月末をもって閉店する。かつて市内に25店舗あったという銭湯は、「福の湯」(本町)「稲荷湯」(子安町)の2店舗のみとなる。

最盛期は25店

 店主の小嶋誠さん(74)=上写真=が閉店を決めた大きな理由は建物の耐震工事、煙突の補修工事の必要性が生じたこと。都内銭湯の利用者数は減少傾向にあるが、松の湯にいたっては常に賑わいをみせていたため閉店を驚く人は少なくない。「ボランティアで手伝うから続けてほしい」。そんな訴えもあった。近隣の高齢者向け衣料販売店では「うちによってから銭湯へ足を運ぶ人も多かった。あそこはお年寄りの『しゃべり場』だった」と残念がる。

 松の湯は1954年、小嶋さんの義父が創業した。当時は同店の周辺数百メートルに3、4店舗も銭湯があった。小嶋さんによると、市内で最も銭湯が多かったのは1960〜70年代で、25店舗ほどが営業をしていたそう。以後は「地価の高騰」「後継者不在」などを理由に閉店するところが増えていった。

「生活の一環」

 銭湯は公衆浴場の一種で、公衆浴場は法律で「一般公衆浴場」と「その他の公衆浴場」にわかれる。銭湯は前者にあたり、その定義は「地域住民の日常生活において保健衛生上必要なものとして利用される施設で物価統制令によって入浴料金が統制されている」とある。都内銭湯の入浴料金は大人460円。小嶋さんは「原価は488円になる。自主努力と自治体からの助成金を利用して運営をしていかないといけない」と話す。

 「(その他の公衆浴場にあたる)大型のスーパー銭湯などはレジャーの趣向が強いが、我々の銭湯は『生活の一環』として利用してもらっている」。小嶋さんによると、同店利用者の3分の1が「ほぼ毎日」訪れるそう。午後2時の開店前から高齢者らが集まりだす。東日本大震災のあと八王子市内でも計画停電がなされた際、小嶋さんは薪で火をおこしロウソクを灯し、電気がない状態で5日間営業し喜ばれた。小嶋さんは「遠くからでもバスを利用して来てくれる人がいた。銭湯は市民に求められている文化。残していけるような支援をしてもらいたい」と話した。

「一番好きな場所」という露天風呂に座る小嶋さん
「一番好きな場所」という露天風呂に座る小嶋さん

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