♪生まれも育ちも中町で まつり囃子が子守唄――。中町町会(住谷豊一会長)はこのほど「中町音頭」を制作した。およそ20年前に作られたものを録音し、形にした。町への愛がつまった「ご当地ソング」。歌唱は八王子芸妓衆のめぐみさんが担当した。
町への愛 形に
「めぐちゃん、頼むよ」。今年6月、めぐみさんはあるCDを渡された。中には「アカペラ」が入っていた。
アカペラで歌っていたのは、元町会長の長沢功さん(78・上野町在住)。長沢さんはおよそ20年前、「町への愛を形に残そう」とこの音頭を作詞作曲した。「飲み会やバス旅行のとき一人でよく歌っていました。好評でしたよ」と振り返る。
長沢さんは今年に入り市内の加住町や北野町に音頭など「ご当地ソング」があることを知り、「それならうちも」とずっと温めていた楽曲の録音を決めた。カラオケボックスでメロディを吹き込み、そのCDを持って長く親交がある、めぐみさんに歌、編曲を依頼した。
中町町会は、八王子まつりにおける芸妓衆「にわか山車」巡行の復活(2005年)や「宵の宮」の開催などを応援してきた。そんな縁からめぐみさんは中町町会へ感謝の思いは強い。
「手伝いできて嬉しい」
長沢さんのメロディを採譜しためぐみさんは10月、市内のスタジオで笛、三味線などを交え録音。「地元の歌を残していくことはとても大切なこと。その意気込みに対し、手伝いができるのは嬉しい」と話した。
音頭は5番まである。中町で暮らす男性が主人公で、年を重ねながらも変わらぬ町への思いを描いている。「1番は少年時代、2番は青春時代。就職して町が故郷に代わるのが3番。親となる4番。そして5番は年寄になってみんなで中町にある温泉に入る(笑)」(長沢さん)。また各番の締めを、八王子まつりで山車を引くときの掛け声「イチニのヤーイ」で統一するなど八王子らしい一曲ともなっている。
新年会で披露 振付も
長沢さんは20代の頃、中町でブティックを開いた。「お酒も遊びもこの町が教えてくれた。ここで大人になった。我ながらいい詞だと思う。本当に中町で良かった」。住谷会長は「町への愛が伝わってくる。大切に残していきたい」と喜んだ。
音頭は来年1月の新年会で振付を付け披露する予定。担当するめぐみさんは「中町らしく小粋な振付にしたい」と話した。
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