八王子版 掲載号:2018年1月11日号
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市内で「手づくり」ビール 下恩方、長沼に醸造所

文化

下恩方町にある池田さんの醸造所
下恩方町にある池田さんの醸造所
 大手メーカーのものと違い、小さな醸造所で「手づくり感覚」で製造される「クラフトビール」。ここ数年ブームと言われるが、市内でも昨年末から2カ所で醸造が始まった。それぞれ今月から本格始動する。

 初沢町在住の池田周平さん(37)は昨年1月、「高尾ビール」を立ち上げ10月から生産を始めた。醸造所(工場)は高尾駅から北へおよそ5Kmの下恩方町にある。

 都内で暮らしデザイン会社に勤めていた。高尾へは4年ほど前に越してきた。山梨や奥多摩へアクセスしやすく趣味の登山をいかすには最適の場所と考えた。そして高尾で暮らす中、ある思いが湧いてきた。学生時代に海外で知った、醸造所のある店舗に地域住民らが集まり、クラフトビールを通じて形成されるコミュニティ――。「この町にもあったらいいな」

 作り方についての雑学は身に着けていた。醸造所の設計や運営の仕方などは一昨年、アメリカの大学のオンライン講座で学んだ。昨年「高尾」に工場を見つけ、機材をバークレーの知人から現地のものを譲り受けることができた。環境が整い、思いきってビールづくりを始めることにした。

 昨年4月、酒造免許を申請。10月に認可がおりた。酒税法ではアルコール分1度以上の飲み物を作るには製造免許が必要となる。また免許は一定の生産量が見込めないと取得できない。

 ビールに使う小麦は海外のものを、ホップは一部近隣農家によって栽培されたものを使用している。「ローカルなものなのでフレッシュに楽しんでもらいたい。まずは自分の目が行き届く範囲で提供していきたい」と展望を話す。出荷は春から本格化し、まずは地元の飲食店などに卸す計画だ。「自分が本当に作りたいのはビールを通じたコミュニティです」

 日野市在住の小林大亮さん(36)は一昨年7月、長沼町に「シェアードブルワリー」を立ち上げ、昨年秋から「サービス」を始めた。店舗でクラフトビールの提供もするがメインは「ビールづくり体験」。11月にはNHKで紹介された。

 大学院に在籍しているとき、アメリカなどで盛んな「自家醸造」(ホームブルーイング)についてのビジネスモデルを考案。これがコンテストで入賞をするなどし事業化をめざすことにした。

 「簡単ではないが手軽に作れるもの」。ビールについて小林さんはそう考える。来店者は店舗で計量から煮沸までの作業を体験できる。1回で36リットルほど、ボトル96本分を製造する。およそ一か月後にできあがり、瓶詰の状態で配送される。「設計によってはバランスがくずれ失敗もあります。それも自分の味です」

 店舗は小林さんによる醸造免許のある施設なので、少ない量でも個人で作ることができる。

品質追求に期待

 中町にあるクラフトビール専門店「プロースト」(2015年オープン)の平石哲也さんは、立て続けに八王子に醸造所ができたことについて「嬉しい」と歓迎しつつ「美味しいものを作ってほしい」と期待を寄せた。それは今後、多摩地域でさらに醸造所ができていく可能性がある一方、ビール消費量の極端な増加は考えにくい状況を踏まえてのこと。物珍しさだけを売りにするのではなく、「しっかり品質を追求していくことが大切」とも話した。

サンプルを抽出する小林さん。長沼町の醸造所にて
サンプルを抽出する小林さん。長沼町の醸造所にて

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