八王子市は26日、市内郵便局を運営する日本郵便株式会社と包括連携に関する協定を締結した。これにより今後、日本郵便は市の魅力発信などに協力していくほか、各局で、市内図書館で借りた書籍を返却できるようにするなど、市民サービスの向上にも貢献していく方針を立てている。
都内、区市町村で初
八王子市の担当者は「日本郵便さんとは高齢者の見守りなどについて、これまでも個別に協定を結んでいたが、今回新たに締結したのは、より幅広い分野でご協力頂くため」としている。
広い「守備範囲」に期待
今回の連携締結によって市が期待するのが、市内全域に61局ある、その広い守備範囲だ。
高齢者や子どもの見守りの場合、恩方地区など、市街地から遠く、一軒一軒が離れて立ち並ぶ環境でも、郵便局員であれば日常的な配達業務のなかでの見守りが可能となる。
また、今回の締結により、各局に八王子の姉妹都市である、小田原市や寄居町などのPRパンフレットを置くことが決定したが、八王子全域を網羅している郵便局であれば、そのPR効果は高いものになると考えられる。「広く地域を網羅できるのは魅力的。今後、郵便局さんと組んで様々な市民サービスが展開できると考えている」と市の担当者は期待を寄せる。
返却図書が可能に
今回の締結後、新たな取り組みの第一弾とも言える施策が、返却図書の回収だ。
市内図書館で借りた書籍を市内61局に設けられた返却ボックスへ返すことができるようになるもので、今回の協定締結に関わった、八王子上柚木郵便局(上柚木)の木下薫局長は「多摩地域の木材を使用した返却ボックスを製作中。夏前には各局に設置できると思う」と話す。
一方で、千人町の中央図書館担当者は「以前から本を返却するのが面倒という声が多く、返却場所を増やしていくことが課題だったが、郵便局さんの協力のおかげでその問題が解消される」とし、返却がスムーズになることは借りやすさにもつながり、図書館利用者増にも期待がもたれる、とこの取り組みを歓迎している。都内郵便局を取りまとめる日本郵便・東京支社の福嶋浩之東京郵便局長会会長は「八王子の街づくりに貢献していければと思う。今後とも、市民の方のお役に立てる取り組みを始めていきたい」と話している。
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