今年も「どんど焼き」の時期が訪れた。門松やしめ縄といった正月飾りなどを焼き、無病息災を祈願する。市北西部の上川地区の一部で行われるものは独特の飾りもの「やなぎ」が用意される。周辺地区でも見られない独特の風習で、八王子市郷土資料館スタッフは「(資料を見て)初めて知りました。とても珍しい」と話した。
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火事除け願い
「割いて削った竹に青、黄、赤、白、紫、5色の紙を巻きつけて作ります」。上川町中部町会の高野誠三会長(71)は、やなぎについて説明する。同町会では例年、事前に地域住民が集まり色紙を貼り付け、やなぎを用意。1本に束ねて、どんど焼き当日に披露する。やなぎはどんど焼きが終わった後、自宅に持ち帰ることができる。丸めて屋根の上に投げると「火事除け」になると言われている。
高野さんによると、やなぎはこの地域に古くから伝わるもの。同町会だけでなく東部町会の一部でも実施されている。同資料館は「上川地区だけのものでは」と推測する。
「ずっと残したい」
「子どもたちにとって故郷の思い出になれば。いつまでも残しておきたいです」と高野さん。「ぜひ多くの方に見に来ていただきたい。当日、やなぎは差し上げます」と呼びかけた。
中部町会どんど焼きは14日(月・祝)、田守神社(上川町)の前を流れる川口川の河川敷で行われる。午前9時から10時30分まで。
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