神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
八王子版 公開:2021年7月8日 エリアトップへ

高尾紅葉台自治会 循環バス 存続の危機 コロナ影響 年2百万赤字

社会

公開:2021年7月8日

  • X
  • LINE
  • hatena
自治会内を走る循環バス
自治会内を走る循環バス

 高尾紅葉台自治会(狭間町)を走る自治会運営の循環バスが、コロナ禍による乗客減少で存続の危機に瀕している。「このままだと2〜3年以内に継続できなくなるかもしれない」と関係者は頭を抱えている。

数少ない自治会営

 「私の家から高尾駅まで2キロ強。高低差があるので、歩くと冬場でもコートを着ていると汗をかくほど大変」。そう話すのは同自治会循環バス運営委員会委員長の片桐亮さん(60)。造成された約40年前から『いずれバスが来る』と聞いて家を買った人もいたそうだが実現せず、自治会でバスを運行するようになったのは2002年の10月から。運行を委託しているのは(株)高尾輸送サービス(館町)。日曜、祝日、年末年始を除いて1日23便を運行(土曜は減便)し、約550世帯の住民の貴重な足となっている。

 市の交通企画課は「これだけの規模で自治会営でバスを走らせているところは、他に例がないのでは」と話す。

 運行当初は赤字が続いたものの、「お試し乗車券」を発行して便利さを知ってもらうなどの工夫が奏功し、近年では収支が安定していたという。

 しかし、コロナ禍で風向きが大きく変わった。最盛期で約200人が乗車していたのが、現在は130人ほど。「外出自粛やリモートワークが影響しているのだと思う」と片桐さん。昨年度は410万円のマイナス収支。市の緊急的な支援でマイナス分を圧縮し、残った分はこれまでの余剰金(黒字分)で賄った。谷口充生会長(65)は「バスの危機を聞きつけた人が匿名で寄付を下さったりと、非常にありがたかった。高尾輸送サービスさんからの温かい支援もいただけた」と話す。

 ただ、現状が続くと、年間で200万円程度のマイナスになる見通しだ。「このままだとと2〜3年で継続できなくなります」と片桐さん。

 一方で、コロナ以前の18年度からマイナスに転じていたことから、コロナだけが問題ではないと谷口会長。「少子高齢化で、通勤・通学する人が減っている。長期的な課題」とし、今後、秋までに何らかの対策をとりたいと話している。
 

片桐さん(左)と谷口会長
片桐さん(左)と谷口会長

八王子版のトップニュース最新6

新生「もとはち音頭」完成

新生「もとはち音頭」完成

元八住民協主導、地元一丸で

7月25日

5チームがアジア大会へ

桑都ダブルダッチクラブ

5チームがアジア大会へ

ジャンプロープ競技 活躍誓う

7月25日

楢原小が都優勝、全国へ

交通安全子供自転車大会

楢原小が都優勝、全国へ

「やればできる」が合言葉

7月18日

「誰でも通園」スタート

八王子市

「誰でも通園」スタート

育児家庭への支援強化

7月18日

滝田泰彦氏が返り咲き

都議補選

滝田泰彦氏が返り咲き

自民候補との一騎打ち制す

7月11日

子ども神輿で郷土愛育む

桑都勇會(そうといさみかい)

子ども神輿で郷土愛育む

市内全域から担ぎ手募集

7月11日

あっとほーむデスク

  • 5月30日0:00更新

  • 4月18日0:00更新

  • 12月14日0:00更新

八王子版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年7月25日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook