本来は大人が担う家事や、ケアが必要な家族の世話を引き受ける18歳未満の子どもを指す「ヤングケアラー」。啓発活動を進めようと、奉仕団体の東京八王子南ロータリークラブ(横山瀬如会長)は八王子市と連携協定を締結。8月21日に締結式が行われた。
主な活動内容は啓発ポスターの作成や掲示で、2千枚を印刷。市内全ての公立小中学校に配布する予定だ。厚生労働省が定める11月の「児童虐待防止推進月間」に合わせて、23日(木・祝)には明神町の東京たま未来メッセで「地域で支える子どもたちの未来」と銘打ち、啓発イベントを開催する。協定期間は2025年3月31日までとしている。
以前から、青少年への奉仕活動を活動の軸の一つとしている同クラブ。奉仕プロジェクト委員会の委員長・金子貢司さんの呼びかけで、今年度の新規事業として取り組むこととなった。
今春新設されたこども家庭庁では、昨年度から24年度まで3年間をヤングケアラー認知度向上の「集中取組期間」に指定。協定にあたり、市子ども家庭支援センターは「ヤングケアラーや児童虐待を受けている子どもたちのSOS発信につながる周知、啓発を推進する」としている。
啓発へ思い共有
21日の締結式には、同クラブの横山会長、幹事の足立直哉さん、委員長の金子さん、福澤武文さんが出席。石森孝志市長と意見を交わした。
「住んでいる地域にヤングケアラーがいることを知らない人もいる。デリケートな問題なので、周知を進めて自分たちに何ができるか考えるきっかけになれば」と横山会長。金子さんは「当事者の子どもたちから声を発することはなかなかできない。一つずつ気づくことで支援や解決につながる」と思いを込めた。石森市長は「多くの人に関心を持ってもらうことが大切」とし、「八王子市としても相談体制を充実させている。子ども一人ひとりに対する支援が必要」との考えを示した。
ヤングケアラーに関する相談は子ども家庭支援センター(【電話】042・656・8225)。
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