東京純心女子中学校・高等学校(滝山町)の生徒たちが昨年末、「届けよう、服のチカラ」プロジェクトに取り組み、近隣の市立第十小学校の協力を受け1289着の洋服を難民支援のために送り出した=写真。
これは、ユニクロやGUを展開する株式会社ファーストリテイリングがUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)と取り組む学習プログラム。生徒たちが主体となり、校内や地域で着なくなった子供服を回収し、難民などの服を必要としている人々に届ける活動だ。
同校ではこれを「充実した放課後活動(=FYM)」という独自のカリキュラムとして位置づけ、2回目の挑戦。前回は407着を集めたため、今回は高校1・2年生11人で、800着を目標に昨年4月から活動をスタートさせた。
2回連続参加の摺澤桃子さん(高2)は「去年は校内からしか集められなかった。先輩たちの想いを引き継いで、今回は校外からも服を集めたかった」と意気込みを語る。
6月に同社社員による出前授業を受け、衣食住の大切さや難民支援として服を寄付することの意義を改めて学ぶと、メンバーの坂田結衣さん(高2)は「はじめは、洋服を寄付することがそんなに大切だとは思っていなかった。衛生面や精神面から見ても服の重要性を知った」と話す。
卒業生、母校へ協力呼びかけ
校内イベントのたびに回収箱を設置し、募集を呼び掛けてきた。しかし、2回目ということもあり目標に届かず、生徒たちは試行錯誤。起死回生の一手となったのは、市立第十小学校の卒業生でもある内田華菜さん(高2)が母校へ送った手紙だ。直筆で協力を呼び掛けたところ快諾され、あっという間に730着が集まった。「大変だなと感じるときもあったけど、人の優しさを感じることができて嬉しかった」と手応えを話す内田さん。
集まった洋服は長袖や半ズボンなどの種類ごとに仕分け、160サイズのダンボール10箱分に詰め込んだ。11月に同社へ発送し、現在は寄贈レポートという名の報告書を心待ちにしている。
3人は「みんなで工夫して目標を達成したことが楽しかった」「夢につながる大きな経験になった」「2回目で充実度が増したと思う」と、結果に満足し、手応えを感じていた。
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