年頭にあたり八王子商工会議所の田辺隆一郎会頭=写真=に今年の展望等を聞いた。
――昨年の印象は?
「八王子においては、比較的マスコミに取り上げられた年だったと思う。高尾山の存在は大きいが、それだけでなく芸者衆など伝統文化がNHKのドラマ(東京ウエストサイド物語)の背景になった。また、マイナーな『パンカツ』(ラードで焼き上げるなどしたパン)も話題を生み八王子がよく外へ発信されたと思う」
――八王子の商工業界が抱える課題は?
「中小企業の景気は国の経済政策で大きく変わるものではなく、むしろその地域の活気が影響を与える。『地方創生』を10年前から行っていれば良かったと思う。地域はまちづくりが大切」
――その解決策は?
「われわれがサポートできるのはハード面でなく、構想や指導、支援などのソフト面。行政が進める基盤整備とマッチしていけば10年後は違う結果がでる」
――立川と比較されるが。
「立川は地理的に多摩の中心にある。中央線沿線において南北にモノレールなどの交通が開けている駅である点が大きい。一方、八王子はもともと産業で栄えた街。しかし織物が衰えていく中で地域を支える新しい産業を創出できなかった」
――2016年の展望は?
「20年の東京五輪・パラリンピックに向け、何をすればいいのか、具体的な作業を始めたい。インバウンドも期待できるので、できれば織物で新しい八王子独自の土産などを。今年はそんな『地方創生』のスタートの年となる」
*15年12月18日取材
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