ミレー鑑賞楽しむ
左入町の村内美術館に、先月亡くなった中曽根康弘元首相直筆の書などが展示されている。
実は中曽根さんは内閣総理大臣だった1987年5月、美術館を訪れていた。「その2日前に電話がありました。日の出山荘(西多摩郡日の出町にある別荘)の帰りに寄りたいとの連絡でした」。館長の村内道昌さん(89)はそう振り返る。「ご本人も油絵を描いていたようで。展示しているミレーなどバルビゾン派の絵画を熱心に一枚ずつ観ていかれました」。案内をした村内さんと会話が弾んだそうで、「中曽根さんは自分の一回り上。午年同士で馬が合ったのかな」と村内さんは笑顔で懐かしんだ。
その後、村内さんがお礼の手紙を書くと、中曽根さんから書と絵手紙が届いた。業鏡高懸 三十七年 一槌打砕 大道坦然―。「『大きな道を落ち着いて行きなさい』というメッセージでしょう」。書はそれまで桐箱に保管しておいたが、中曽根さんが亡くなった翌日の11月30日から館内で公開している。
美術館の入館料は一般600円だが、受付で「タウンニュースを見た」と伝えると、この展示のみ無料で鑑賞することができる。(問)【電話】042・691・6301
「家具を買うよ」
なお来館した際、中曽根さんは「今度は家具を買いに来るよ」と美術館に隣接する家具店(村内ファニチャーアクセス)について話したそう。その後、約束通り訪れ日の出山荘のデスク用に総革張りの椅子を購入。現在も同所に展示されているようだ。
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