第42回JSBA全日本スノーボード選手権大会のスノーボードクロス部門で優勝した 難波 空良さん 散田町在住 18歳
怪我乗り越え、プロに挑戦
○…2月に長野県で行われた日本スノーボード協会主催の全日本大会に出場し、スノーボードクロス・オープン男子部門で初優勝した。急カーブやジャンプ台のあるコースを一気に滑り降りる競技だが、接触も多く「雪上の格闘技」とも言われている。「自分のうしろでクラッシュもあった」というくらい予測不能な大会のなか、優勝が決まった瞬間は並々ならぬ思いが頭を駆け巡った。
○…小学校の頃は「運動音痴」。フットサルなどにも取り組んだが長続きせず、「スポーツは不得意なのかも」と思っていた。しかし、スノボだけは違った。小6の時、友人家族と旅行した先で初めてスノボに挑戦。上手な友人を見て、「自分もああなりたい」と思った。友人に同行し練習を重ねるうちに、競技にも出場するように。中2からは北京五輪選手も輩出した新潟県のスクールへ。冬場は寮に入り、レベルの高い仲間たちと技術を磨いた。
○…「高校生のうちにプロになる」。しかし、暗雲立ち込める出来事が。2年前、試合中に転倒し、左肩を脱臼し戦線を離脱。その後再び脱臼し、手術に踏み切った。「術後の痛みはしんどかったけど、大会で活躍するにはこうするしかなかった」。リハビリ生活を経て、今大会では表彰台の頂点に。2年越しの夢を叶えた。
○…今大会の好成績を受け、来季からプロになる。大学生との二足の草鞋だ。両親は、自身をスキー場へ送迎するために週末、群馬や新潟まで車を走らせてくれた。そうした練習環境の整備や辛いリハビリ期間、どれも1人では立ち回れなかった。家族や周囲の人たちに支えられ、今、プロとしてスタート地点に立つ。「プロになって、高いレベルに食らいついていきたい」
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