神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
八王子版 公開:2022年8月4日 エリアトップへ

心込め、手作り傘 寺田町 倉本佳代子さん

文化

公開:2022年8月4日

  • X
  • LINE
  • hatena
作品を手に笑顔の倉本さん
作品を手に笑顔の倉本さん

 みんなにお世話になるばかりで、この歳で何もできない。お礼がしたい--。寺田町に住む倉本佳代子さん(82)は夫を亡くした後、7年ほど前から折り紙で傘や鶴を制作。思いのまま、各所へ贈り届けている。

 傘は手のひらサイズで大小さまざま。1本作るのに1時間半ほどかかるといい、素材は竹串やつまようじを中棒に折り紙や糸を使い、開閉できるよう仕上げる。作り方は独自で、調布市職員として学校給食に携わっていた30代の頃、同僚と作った記憶がもとになっているという。

 股関節を手術した5年前、倉本さんはリハビリ中に作った30本ほどの傘を病院に寄贈。医師からは「これが手元にあるとホッとする」と喜ばれたという。コロナ禍の一昨年以降は、医療現場のひっ迫を伝えるニュースをテレビで見て一念発起。取り上げられていた北海道や栃木県など各地の病院に電話して承諾をとり、「少しでも支えになれば」と5施設に傘や鶴を贈った。ある病院からはお礼の手紙が届き、「本当にうれしかった。宝物」と笑顔をほころばせる。

 今年2月には、道ばたで買い物の荷物を持ってくれた市立緑が丘小学校の児童3人に、傘の作り方を伝授。児童らは5日間ほど自宅に通い、何度か挑戦した後に完成できるまでに至った。倉本さんは「子どもたちは『優しい』と言ってくれた」。そっと振り返る。「私は物覚えが悪いから、分かるまで何度でも教えてあげるの」。傘や鶴は、ほしい人がいればあげるという。一つずつ思いを込めて、ほぼ毎日作り続ける。

細部まで丁寧に表現
細部まで丁寧に表現

八王子版のローカルニュース最新6

八王子の100年フードを試食

「ジョブ活」を学ぶ

「ジョブ活」を学ぶ

クリエイトホールで市民講座

4月27日

SAKEフェス、初開催

SAKEフェス、初開催

5月11日 日本酒に特化

4月25日

子どもの幸せに役立てて

子どもの幸せに役立てて

青梅信用金庫が市に寄付

4月25日

100圓タンメン発売

100圓タンメン発売

天神町の「長浜家」が協力

4月25日

「卵子凍結」助成を継続

東京都

「卵子凍結」助成を継続

昨秋、開始 28年度までに

4月25日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 12月14日0:00更新

  • 11月23日0:00更新

八王子版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月29日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook