ガレリア原宿(東京都渋谷区)で今月18日から個展を開催する 「MITIKO」こと山谷美智子さん 南区相模台在住 46歳
活動四半世紀の”初挑戦”
○…全国各地への巡回展も視野に入れた、美術商の企画による個展は、四半世紀にわたる創作活動での”初挑戦”。ここ数年、作品への「見ていると心が安らぐ」「落ち込んでいる時にパワーをもらえる」という声が増え、「見る人の心の奥深くに浸透する温かさや安らぎ、パワー」を意識するように。国内外の公募展での入賞を重ね、美術専門書へも掲載される存在だ。だが、「私くらい描ける人はゴマンといるはず」。
○…出発点はファッション画。デザイナーを志し、進学した服飾専門学校で講師に見出された。勧められるままコンクールに出品。いったん落選通知が届くが、独特なフォルムが審査員の目に留まり、繰り上げ入選に。「もっとうまくなりたい」と親の反対を押し切り、専門課程を中退。「周囲はほぼ美大卒」の画学校で、デッサンを学び直した。だが最初の講評時、作品を無視され、ショックのあまり、登校拒否に。「支えは仲間からの『(教室に)遊びに来なよ』という言葉でした」。やがて思い切って「好きな線で」描きだすと、評価は一転した。
○…洋画をはじめたきっかけも、逆境だった。イラストの仕事も舞い込んだが、「とにかく依頼どおりに仕上げる」ことを要求され、ジレンマに。「絵画の方が向いているかも」と美術団体展に挑戦。通常は2、3点のところ「勢いあまって5点」を出品すると、初入選で、いきなり会友に推挙された。「うまくいかない時の方が、精一杯頑張れる。むしろ好調だと、満足してしまって、その後が続かないんです。今回は、昨年、落選したフランスの公募展が”利いた”かな」。
○…現在は、都内のアパレル企業勤務と”二足の草鞋”。個展で来場者をもてなす際は、趣味の菓子作りの腕前をフル活用。「原点に還り、刺激しあいたい」と、地元でモデルを招いてのデッサン教室も計画中だ。「”遊び心”は今も創作の原動力ですね」。
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