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教育支援センター「コスモス」を開設した、NPO法人日本個性化教育振興会・理事長 加藤 幸次さん 東京都江東区在住 75歳

公開:2012年6月14日

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”みんな違う”教育はそこから

 ○…一人ひとりが違っているという、一見すると自明なこと―。「それを私たちは個性と呼んでいます。人間の能力には差がある。しかし、日本には対極の人間観が根強くあります」。教育界で、”個性化”の重要性を訴えてきたのには、そうでない現実が日本の学校に存在するから。南区下溝にある、教育支援センター「コスモス」と名づけられたこの場所は、学校の一斉授業のあり方にフィットしない児童にも開かれた学び舎(や)。市内近郊の元学校教諭が集い、学習指導や不登校などの教育相談を行う。授業についていけない子も、すでにその単元への理解が十分でつまらないという生徒も、みんなウェルカムだ。

 ○…地元愛知県で中学校教員を務めた後、米国の大学院へ留学。奨学金の支給も切れ、生活費捻出(ねんしゅつ)のため現地小学校の職員に。「日本とは違いすぎて衝撃的でした」。米国では、生徒自身の到達度にあわせた能力別グループ指導が一般的。学級の中で一斉指導が行われつつ、3つほどのグループ分けがされている。さらには学年すら関係ない授業編成がなされている学校も。帰国後は文科省の研究機関へ。「相模原にも何校かありますよ」。全国数百校へ出向き、教育界の第一人者として、現場に米流のエッセンスを注入し続けた。

 ○…自宅に帰れるのは精々(せいぜい)一年の半分程度。講演や学会発表で国内はもちろん、東アジアへ飛び回る日々。現在は、上智大学名誉教授も務める。「講義ではけっこう言いたいことをいってました」。飾らない人柄に、多くの人が慕い寄る。

 ○…アメリカの小学生だって、5分と授業を聞けない子もいるという。「能力の差は努力次第で埋まるものという人間観に基づいて、日本では画一的な教育が行われてきました。色々な生徒がいるのに…」。制度を変えることは、ままならない。「だからって、悩みを抱える児童がいなくなることもないですから。こういう民間の力も必要なんです」。
 

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