東京五輪の事前キャンプ地としてブラジル選手団を受け入れるホストタウンである相模原市に8日、駐日ブラジル大使館から特命全権大使らが市役所をはじめ、練習場となるさがみはらグリーンプールを訪問した。大使らは施設の設備を高く評価した上で、リモートを通じた選手と市民との交流を検討していく考えを明らかにした。
市を訪問したのは、エドゥアルド・パエス・サボイア特命全権大使ら4人。大使らは初めに本村賢太郎市長を表敬し、会談した。その中で、大使はホストタウンとしての相模原市に対して感謝の気持ちを表し、「日本はブラジル人の心の中にある。コロナの厳しい困難な状況の中、五輪の開催が可能と示されることを期待している」と激励の言葉を述べた。そうした上で、これまでの計画を変更せず、市内での事前キャンプを実施していく考えを強調した。
本村賢太郎市長は事前キャンプの受け入れ地としてブラジル選手団を応援していく姿勢を示し、「ポストコロナとして、五輪を機に絆が生まれ交流ができるようになることに期待したい」との思いを伝えた。
会談後、大使らは長谷川伸市長公室長らとともに選手団の競泳チームが練習を行うグリーンプールを視察。市職員らの案内を受けながら、プールのほか、施設内を見て回った。視察を受け、大使はプールなど施設面を高く評価し、「こんなプールを利用できる相模原の人々がうらやましい」と述べた。加えて、選手と市民との交流について質問した本紙の取材に対し、「対面は難しいと思うが、リモート会議の形で相模原の人々と選手が交流することができたらと思う」と話し、事前キャンプに際して市民交流を検討していく方針を明らかにした。
市、受け入れ2国と調整
市はブラジルに加え、もう一つのホストタウンであるカナダと連日にわたりメールで緊密に調整を続けている。
具体的には、入国の日程調整、練習機材の搬入の日程、市内の宿泊施設での食事面など。ブラジル選手団はカヌーチームが宿泊する宮ヶ瀬湖畔の旅館以外は、南区内のホテルに宿泊。カナダのボートチームは緑区内の施設を借り切る。カナダは7月上旬に、ブラジルは同中旬に入国予定。両国の選手たちはすでにワクチン2回の接種を済ませており、出国前にPCR検査を受け陰性証明を持参。市に滞在中も毎日PCR検査を受ける。
厳しい行動管理も
選手たちは各国の指針に沿って行動が管理される。例えば、競泳チームの選手たちは滞在先のホテルから練習場を行き来するのみで、移動の途中に別の施設に立ち寄るといったことはできない。ホテルからの外出も厳しく制限される。通常、入国後は14日間の隔離を必要とするが、選手たちは感染対策を施した上で特例で練習が認められているため、行動制限を侵した場合は大会不参加など厳しい措置が取られることになる。市も、キャンプの受け入れに際して、行動制限を明示した同意書を両国と取り交わす方針だ。
市は、市民がトップアスリートたちの練習を見学できる機会について協議を進めているほか、選手たちの練習日程などを調整しながら市内の子どもたちと選手との交流事業を提案中。両国と詰めの協議を続けていく。
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