県は5月22日、長年にわたり業務に貢献した看護師などを表彰する「第55回神奈川県看護賞受賞者」を公表した。相模原市内に構える病院の中では唯一、医療法人直源会相模原南病院(大野台7丁目)の看護師・木藤和子さん(62)が選ばれた。木藤さんは「長いこと仕事しているから選ばれただけだと思いますけど、賞を頂けるのはありがたいこと。とてもうれしいですね」と感謝の気持ちを表す。
木藤さんは高校で准看護師の資格を取得。看護師をめざすため横浜の専門学校に通い資格を得た。「幼い頃に通っていた病院の看護師が優しくてとてもお世話になった」とめざしたきっかけを話す。看護師歴は約40年に及ぶ。
「患者のために」が評価
相模原南病院は、急性期治療終了後、長期にわたり療養が必要な人が入院する療養型病院。木藤さんは同院で32年程の長期にわたり従事。入院している患者には家庭的な雰囲気で、快適な生活環境を提供しようと誕生会や映画会を企画。春には病院周辺に咲く桜を見る花見会も行い、充実した療養生活の提供に貢献してきた。
2008年には看護部長に就任。看護師が働きやすい環境をめざし、業務改善や教育支援体制の充実を図り、指導者として病院発展に尽力してきたことも評価された。常勤やパートを含め、スタッフ約100人をまとめる。子育て中のスタッフのために24時間利用料無料の保育室があることも同院の特長だという。
木藤さんは看護師という仕事について「とても大変な職業。人の生死にかかわることもありますからね」と話す。それでも、健康を取り戻した人からの感謝の言葉がやりがいだという。「何もできなかった方が、歩けるようになった。ちょっとしたことの積み重ねで続けることができた」と振り返る。
新型コロナとの奮闘
今年は新型コロナウイルスの蔓延により職場環境にも大きな影響を及ぼした。家族の面会禁止は続き、花見会や誕生会なども中止にせざるを得なかった。
医療従事者やその家族に向けられる心無い声などに胸を痛めた。それでも、マスクの寄贈など支援があることに励まされるという。木藤さんは「コロナだけではなく、インフルエンザなどについても自分は罹っても構わないという人がいる。みんなが気を付けて、高齢者などに感染しないようにしなければいけない」と力強く語った。
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