ボランティアグループ「アクティブライン八王子」の代表を務める 高山 裕子さん 子安町在住 47歳
地元の「未知」に飛び込む
○…「知らないこと」を否定的にとらえずに、まずはかかわりを持とうと、外国人と日本人、お互いの文化をシェアする場を創出している。無料配布のニュースレターで日本文化や歴史を日・英の両言語で伝える。月に一度高尾駅付近で開催する持ち寄りピクニックは、「だれでも、思い立ったら来ることができる。自由な場です」。
○…町田市出身。生物分子科学研究の修士号を取得後、薬品開発の研究員に。結婚後、夫とインディアナ州に移住。英語は学生時代最も苦手な科目の一つだったというが、なんとかなると。しかし、「正確な言葉」以外は通じなかった。語学学校に通うも、他の学生が3カ月で習得する内容も、気づけば2年目に突入しかかっていた。
○…「もっと英語に触れよう」と、ボランティアで日本語を教え始めた。感じたのは言葉の伝え方の難しさ。文字の種類が多い日本語は現地の人からまるで「外宇宙」の言語に捉えられた。言葉だけでなく、文化や歴史の理解の仕方にも大きな違いがあった。そのため、まずは「日本は中国ではない」と伝えたり、「怪しい」といぶかられたおにぎりを食べてもらったり。5年経つと英会話も上達し、友人にも囲まれるようになった。
○…帰国後すぐ、同会の活動に参加しはじめた。体験を活かそうと、英語の全国通訳案内士の資格を取得。現在はフリーで外国人のアテンドを行う。観光地の情報はネット上で得られるが、それ以外の地域には紹介されていないことがまだまだたくさんある。市内の名物「都まんじゅう」を紹介した際には、ガラス越しに見える生産ラインが興味深いという反応を受けた。「大きな目標を決めずになりゆきに任せ、経験から学ぶ」姿勢で活動を続ける。
|
|
|
|
|
|