中町の新しいマップを作成した中町地区まちづくり協議会の会長を務める 橋本 圭司さん 北野台在住 60歳
まちの発展 和を大切に
○…擬人化した動物を墨で描いた、平安時代の絵巻物「鳥獣戯画」。このほど配布されたマップ「粋な中町お散歩小路」ではその鳥獣戯画のタッチによる猫が通りを歩いている。「最初はどうなの?と思いました。ただ、配ってみると若い人をはじめ印象は大変良かった」。置屋や料亭を有する花街であり行政もその再興に力を入れる、八王子駅北口の「中町」。「和の薫る街だと思います。これからも和やかな街であってほしい」
○…中町公園の前で日用雑貨の卸売、小売をする商店に生まれた。4人きょうだいの次男。三味線の音色が響く路地でよく遊んでいた。大学卒業後は大手生活用品メーカーに勤務。幼い頃から「店番」や店舗の掃除をし「継ぐこと」はずっと頭にあった。30代で3代目社長に。先代がシフトした葬祭業を拡大中だ。
○…現在は仏壇を販売する店舗の店頭には八王子空襲を逃れた「強運の招き猫」が置かれている。「ここまで続けられたことが一番のご利益ですかね」。まちづくりも猫、店でも猫。ならばよっぽどの猫好き?「いや、動くものは苦手なんです」と笑う。趣味は読書。仏教、仏像、法話などのものばかり。「(仕事柄で)念珠の玉の意味など、一つひとつ調べたくなるんです」。家業が転換する際、初めてのことが多く勉強するようになったのがきっかけだ。
○…マップ作りを始め、街に賑わいを求める声がある一方、町内には反対の意見もある。「店舗は色々と変わりますが、住民が変わることはありません」。現在まちづくりのプロジェクトが進められており中町はこれから大きく変化していく。「次世代へ良きものを引き継いでいければ」。和を以って実現したいと考えている。
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