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彫った仏に聞く「これでいいのですか」

文化

掲載号:2021年12月17日号

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オリジナルの彫刻刀はすべて自作した。箱の中には絆創膏も入っている。「切れない彫刻刀はダメ」
オリジナルの彫刻刀はすべて自作した。箱の中には絆創膏も入っている。「切れない彫刻刀はダメ」

 一之宮で仏像ばかりを10年以上彫る人がいる。小松峰眞さん(72)の自室兼工房の壁には、観世音菩薩や仁王などがずらりと並び、小さなギャラリーのよう。「個展をやってほしい」という声もあったが、開いたことはない。これまで約50体を彫り、一部は寺院などに納められた。

 「仏師」の生まれは秋田県由利本荘市。父が風呂などを作る職人で、刃物をとぐ後姿を見て育った。小松さんは手先が器用で、ちゃんばら用の木刀や雪遊び用のソリなど、遊び道具は自分で作っていたという。

 元々は河西工業(株)のサラリーマンで、定年前までの専門は設計や営業など。親族が寺院に嫁いだ縁もあり「仏像を彫りたい」と、この道に入った。書籍を読み込んで研究したり現役仏師の教えを受けたが、ほぼ独学で試行錯誤を続けた。

 材料はヒバやヒノキ。作業の前には般若心経を唱え、心を整え、彫刻刀を握る。黒い彫刻刀の数々は刃の部分以外は自分で作り、漆を塗って仕上げた。

 角材に自筆の図を写して、鑿(のみ)で削り落としてゆく。最後は薄皮をはぐように彫って仕上げる。「彫りながらこれでよいのですか、と聞きます。答えが返ってくることもありますね」。仏像を作るというより、彫ることで木材の中の仏に近づくよう。「誰かに継いでもらえたら。やる気のある人に伝えたい」とぽつり。その願いだけ、なかなか叶わない。

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