ドイツ人で日本の新生児の写真を撮る ベルゲン・ソルベイグさん 久保山町在住
小さな命 「家族の幸せ」1枚に
〇…生まれて2週間までの姿がベストという。まだお腹の中にいるように、丸まっている。それ以上経つと敏感にもなり撮影は難しく。「小さな命を預かっている。安全面はもっとも気を使います」。医者家系に生まれただけあって、その知識は豊富にある。撮影現場では誕生の喜びに妻が夫が泣き、そしてもらい泣きする。「みんなの幸せを表現する仕事」と誇らしげ。日本語は堪能だ。
〇…ボン大学在学中、新聞で日本大使館による国際交流の求人情報を知り「試してみよう」と来日した。新潟県庁で交流委員として3年間働いた後、新潟大学でドイツ語、異文化コミュニケーションなどを指導した。大学教授である夫の仕事の都合で10年前、八王子へ。生活環境が変わったことを機に、写真に力を入れるように。写真は8歳の誕生日にカメラを買ってもらったときから親しんでいる。
〇…「住みやすい」日本が好きという。「街で安全に歩ける。サービスは世界一」。日本食では、目でも楽しめる懐石料理がお気に入り。一方、電車で席を譲らない若者の話などにはがっかりする。ドイツのいいところは「働く時間が短い。(日本と違って)自信を持って休む」点だそう。仕事を含め海外へ出向くことが多く、「刺激のある東南アジアが一番好き。もうヨーロッパで暮らそうとは思わないわ」
〇…新生児の撮影を始めたのは自身の出産経験がきっかけ。撮りたくても撮れなかった次男のケースを機に、「幸せを写真にして毎日見られるように」とまわりに案内、本腰を入れ出した。「パソコンの中に入れておくのでなく、写真にして家に飾るといいですよ。愛されていることが(子どもに)伝わるものです」。いつか新生児の写真展開催を夢見る。
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