４月から店舗を持たずに活動しているコミュニティ「ハニカムステージ」の代表を務める 小金沢 一実（ひとみ）さん 本町在住 49歳
女性の笑顔のために
○…子育てをしながら働きたい母親を応援しようと、２０１２年に女性専用コワーキングカフェ「ハニカムステージ」を立ち上げた。手作り品などのワークショップを開催し、その中で起業の可能性を探っていく。これまでの６年間で８人が起業しているという。４月からは拠点を持たず、他の店で場所を借りながら活動している。「今までは拠点にこもりがちだったかも。地域には素敵なお店がある。お借りすることが地域資源の有効活用にもなる」
○…教員だった両親に育てられ、長女としての責任感からか成績もよくスポーツも得意だった。就職してからは営業畑を渡り歩き、それが性に合っていた。36歳で男の子を授かった。「産むのがゴールだと思っていたけど、産んでからの方が大変だった」と振り返る。職場復帰しても時短勤務がなかなか認めてもらえなかった。「だったら自分でなんとかしよう」と一般社団法人を立ち上げて一時託児などの事業を始めた。そこで母親たちから聞こえてきたのは「また仕事がしたい」という声。
○…「出産でキャリアが途切れると、社会とのつながりが断たれたように感じる女性は多い」。母親が充実感を持ち、子どもがそばにいても働ける方法としてハニカムステージの発想につながった。「女性が笑顔でいる街は暮らしやすいはず」
○…モノづくりは幼い頃から好きだった。「子どもの頃、駅前に『織物の八王子』って書かれた大きなモニュメントがあった。どこか『モノづくり』が根底にあったのかも。八王子の文化として残したい」。いつか実現させたい夢は保育所を作ること。キッズカフェを併設して、子育てしながら保育士が働き、ママたちが集う場所。高齢者も気軽にお茶を飲みに来る、そんな未来を思い描く。
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