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公開日:2018.11.15

イチョウ並木
街道を彩り90年
宮内庁が植樹 市の記念物

  • 甲州街道沿いのイチョウ並木:八王子いちょう祭り祭典委員会提供

  • 並木に立つ縣さん

 11月17日(土)・18日(日)に甲州街道沿いで行われる「第39回八王子いちょう祭り」=中面に関連記事。今年は「いちょう並木90年記念」の冠がついている。八王子の秋の風物詩ともいえる「黄色い紅葉」の歴史を地元の専門家に聞いた。

 追分町交差点から高尾駅前にかけての約4・2キロに渡って続くイチョウ並木。今年4月現在で750本あるという。1927年(昭和2)の大正天皇の多摩御陵造営記念として宮内庁が同年から1929年(昭和4)にかけて植えたもの。1964年(昭和39)の東京五輪で同街道が自転車レースのコースとされたことをきっかけに、同年、市の天然記念物として指定された。また市制60年を記念して1976年(昭和51)には市の木に制定されている。

 「これだけ立派な並木は、そうはないよ」と子どもの頃からこの付近に住む郷土史家の縣(あがた)敏夫さん(83・東浅川町在住)。「当時は路面電車も走っていたね」。戦前は御陵に訪れる人が多く、参拝客が主に使っていたのが、街道を通る路面電車だった。「イチョウは成長が遅いらしくてね。最初は今の高尾警察署の前の1本くらいしかギンナンはなかったよ」。1975年(昭和50)頃になると、たくさん成るようになっていたという。「数が少ないうちは実が大きかった。数が増えると、栄養が持って行かれるのか、実が小さくなった」。実が大きい時代は、拾って自宅で食べる人も多かったそう。

周辺町会を表彰

 今年は祭りの中で、周辺15町会に対して、市長から感謝状が贈呈される。沿道の掃除などで景観を維持してきたことを評価してのもの。また、この並木を管理する国交省相武国道事務所が初めてブースを出展し、5つ集めるとストーリーが現れるプログラム「あつめるぬりええほん」を陵南公園「みんなの広場」で行う。

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