神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
八王子版 公開:2016年12月15日 エリアトップへ

古美術コレクターとして知られる 神辺(かんべ) 一善(かずのり)さん 横山町在住 80歳

公開:2016年12月15日

  • LINE
  • hatena

木版画に魅せられて

 ○…明治・大正時代の木版画1500点をはじめ、高校時代から集めはじめた宝物の数々。かつてテレビ番組『開運!なんでも鑑定団』に出演し、そのコレクションが高い評価を受けたこともあった。8年前から社屋の一部をギャラリーとし年に2、3回ほど所蔵品を市民に公開してきたが今年10月、閉鎖を決めた。「もちろん寂しい思いはある。でももう年齢だからさ」とやさしく微笑む。思い出の宝物たちは今後、図書館などに寄贈する予定だ。

 ○…練馬区で生まれ、小3から八王子へ。高校時代、雑誌リーダーズダイジェストで知った「版画」に興味を持ち、アメリカから作品を購入した。「油絵みたい」。水彩画に慣れていた青年の心に強く残った。「実家が木材を扱う仕事だったので、木による版画は身近に感じました」。社会人になると神保町の古書店や各地の骨董市などへ足を運び、気に入ったものがあれば手に入れるように。版画で数万円する作家の作品が雑誌の巻頭を飾る三つ折りの口絵だと3〜5000円で購入できた。「この値段なら」と収集に拍車がかかった。

 ○…父親は埼玉県の越生で建具を作り、荷車で八王子まで運び、そこで商売を始めた。自分の会社名が入ったマッチを大工に配るなどしPRに努め、「開店前、店頭に100メートルくらい職人が並ぶほど」繁盛したそう。夜学に通いながら昼間は父の会社で働いた。26歳のとき、父親が倒れ家業を引き継ぐことに。その後、社名を「かんべ」とし、建築事業を手掛け、会社を大きく発展させた。

 ○…美人画作家の代表として知られる浮世絵師・鏑木清方(かぶらききよかた)の作品を敬愛する。「髪の照りなどにその技術の高さを感じます」。かつての木版画は絵師、彫師、摺り師による共同作業で作られた。「本画より優れていると思う。髪の毛一本一本彫っているんですよ」。巧妙な美しさがその魅力という。休みの日はコレクションの整理に明け暮れているそう。

八王子版の人物風土記最新6

佐藤 利男さん

4月27日・28日開催のフラワーフェスティバル由木祭典委員会の会長を務める

佐藤 利男さん

松木在住 71歳

4月25日

難波 空良さん

第42回JSBA全日本スノーボード選手権大会のスノーボードクロス部門で優勝した

難波 空良さん

散田町在住 18歳

4月18日

松下 耕さん

児童合唱団「はちおうじキッズシンガーズ」の主宰者で作曲家・合唱指揮者の

松下 耕さん

絹ケ丘在住 61歳

4月11日

金井 直子さん

文部科学大臣表彰を受けた「星とおひさまFikaキャラバン」の代表を務める

金井 直子さん

下柚木在住 64歳

4月4日

中野 太郎さん

設立10周年を迎えた「八王子ナポリタン倶楽部」の会長を務める

中野 太郎さん

弍分方町在住 44歳

3月28日

恒川 礼子さん

ヘルシー・ソサエティ賞を受賞し、筋無力症患者会の理事長を務める

恒川 礼子さん

みなみ野在住 63歳

3月21日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 12月14日0:00更新

  • 11月23日0:00更新

八王子版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月25日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook