神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
八王子版 公開:2020年11月12日 エリアトップへ

写真家で9月にノンフィクションエッセイを出版した 小松 由佳さん 椚田町在住 38歳

公開:2020年11月12日

  • X
  • LINE
  • hatena

書き残す 土地と人の記憶

 ○…「時代には理解されない事があっても、自分の感覚を見極めながら生きよう」。小さいころに憧れた冒険家たちの物語を読んでそう感じたという。その思いを今も抱き、内戦地シリアの取材を続けている。2人の息子の育児に追われながらも、難民である夫と自分の経験を伝えるノンフィクションを3年かけて書き上げた。「考える余白を残す写真のように書くことを心がけました」

 ○…出身は秋田県。山に囲まれた生家は、農家を営んでいた。高校から登山の訓練に明け暮れたのは、「未知の世界」への興味から。2003年には日本人女性として初めて、標高世界2位のK2登頂に成功。その一方、遠征先の辺境の地で暮らす人々と出会い「土地固有の文化の中で生きる人」に関心をもち始める。08年には砂漠での暮らしに憧れを抱き、シリアへ。言葉はおぼつかなかったが、一族とともに生活したことは今回の執筆にも活かされた。

 ○…年に数度取材を重ねる中で、ラクダの放牧をするシリア人男性に惹かれるように。しかし、内戦が始まると男性も元の地に戻ることはできなくなった。一時は取材どころか国際電話でのやりとりも難しくなった。が、「困難があるとしても、それすら喜び」と、13年に結婚。現在は安定した生活のため、家族で日本で暮らしている。

 ○…アラブと日本、文化の隔たりは大きいという。例えばアラブ人がもつ「ラーハ」と呼ばれる概念は、周りの人とのゆとりのある時間を最も大切にする。一方で日本では時として効率性が重視される。考え方のギャップはあるが「分かりあえないことを理解する」と前向きだ。「八王子は、山が見える街」。人との繋がりもでき、徐々に愛着のある土地になっていると話した。

八王子版の人物風土記最新6

田辺 隆一郎さん

唱都八王子児童合唱団「はちおうじキッズシンガーズ」の後援会長を務める

田辺 隆一郎さん

元本郷町在住 83歳

5月9日

熊倉 広志さん

2月末で終了したデジタル地域通貨「桑都ペイ」の共同分析研究を行う

熊倉 広志さん

中央大学多摩キャンパス在勤 62歳

5月2日

佐藤 利男さん

4月27日・28日開催のフラワーフェスティバル由木祭典委員会の会長を務める

佐藤 利男さん

松木在住 71歳

4月25日

難波 空良さん

第42回JSBA全日本スノーボード選手権大会のスノーボードクロス部門で優勝した

難波 空良さん

散田町在住 18歳

4月18日

松下 耕さん

児童合唱団「はちおうじキッズシンガーズ」の主宰者で作曲家・合唱指揮者の

松下 耕さん

絹ケ丘在住 61歳

4月11日

金井 直子さん

文部科学大臣表彰を受けた「星とおひさまFikaキャラバン」の代表を務める

金井 直子さん

下柚木在住 64歳

4月4日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 12月14日0:00更新

  • 11月23日0:00更新

八王子版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

八王子版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月9日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook