体験談 振り込まずも残る傷 〜実際の電話内容から〜
「過去に母親(90代)が被害に遭いそうになった」という男性(南区在勤)の協力を得て、その時のやり取りなどを伺った。
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1年半位前のことです。時間帯は13時過ぎ。自宅に次のような電話がかかってきて母親が出ました。
犯人「俺だけど・・・・。カバンをなくした。会社の金が入っている」
母親「誰なの?ひろちゃんなの」
犯人「そうだよ。ひろだよ」
母親「何だか声がおかしいわね。かぜ引いたの?」
犯人「そうだよ。何しろ、なくしたカバンに携帯も入っている。会社にも迷惑が掛かる」
母親「どうすればいいの?」
犯人「会社の者が受け取りに行くから用意しておいてくれ」
母親「ちょっとまって、〇ちゃん(義姉)に代わるから」
→受話器を母から義理のお姉さんへ
義姉「もしもし」
犯人「ひろだけど」
義姉「本当にひろちゃんなの・・・・」
→そして電話が切れる。
母親はおかしいとは思わなかったようです。義姉や姪はぶっきらぼうな言い方におかしいと思ったようですが。結果的には私に確認の電話があり、詐欺だったという結論に至りました。
オレオレ詐欺が多発しているという事実は母親自身もある程度知っていたとは思いますが、その時は気づかなかったようです。現在は落ち着きましたが、当時は息子の声が分からなかったことで大変ショックを受けていました。また「もう電話には出たくない」とも言っていました。正直、母親には可愛そうな思いをさせたなと思いました。電話の声ですし、風邪だと言われれば誰でも(息子だと)信じてしまうかもしれません。
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