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東海大相模ラグビー部 続く支援「また一緒に」 大けが部員  事故から1年

スポーツ

公開:2023年8月10日

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支援の協力を呼びかけるポスターを持つ三木教諭
支援の協力を呼びかけるポスターを持つ三木教諭

 試合中に大けがを負い、現在も入院生活を強いられている東海大学付属相模高等学校(南区相南)ラグビー部部員の笹川祐さん(2年)。OBらが支援を続ける中、もうすぐあの日から1年になる。監督の三木雄介教諭(46)は「彼のことを多くの方に知ってもらいたい。今後の人生が豊かになるようサポートを続けていきたい」と話す。

2年笹川さん

 笹川さんは2022年8月12日、長野県で行われていた合宿の練習試合のとき、タックルの下敷きとなりグラウンドに倒れた。ドクターヘリで運ばれ緊急手術。頸椎の脱臼骨折という大変大きなけがだった。長くラグビーに携わる三木教諭も「ここまで大きな事故を目の当たりにしたのは初めて。想像していなかった」と振り返る。

 8月末まで長野県内の病院に入院したのち、高いレベルの治療を受けるため秋田県内の大学病院へ転院。そこで手術となる予定だったが、検査の中で笹川さんに先天的な疾患が見つかり、その影響で断然。9月22日、都内の病院に移り、現在も入院生活が続いている。両親から定期的に報告を受ける三木教諭は「だいぶできることが増えるようになってきました」と話す。

 三木教諭を中心に事故後、ラグビー部のOB会、保護者会、そして学校で組織する「支える会」を結成。復帰をめざす笹川さんが受ける医療費や家族の交通費をサポートするため、募金活動を始めた。ラグビーの大会がある会場で部員らが募金を呼びかけるのがメインの活動で、ホームページでも発信している。

支える文化に感謝

 ただ、スタートから1年近くが経過し、三木教諭は「関心を持つ人が減りつつある」という危機感も。「彼の人生が豊かになり、不自由なく学校生活を送れるよう、しっかり支援をしていきたい。多くの方に知ってもらいこの輪を広げたい」と改めて募金を呼びかける。このような取組について、笹川さんの両親は「ラグビーが持つ『支える』文化に感動し感謝している」と話しているそう。三木教諭は「厳しいスポーツだが、互いを思う気持ちを育むこともその魅力の一つ。またみんなで一緒にラグビーをやりたい」と力を込めた。支援金はゆうちょ銀行への振り込みや学校事務室で受け付けている。

ラーメン店主も

 中央区のラーメン店「麺でる相模原店」の店頭には笹川さんへの支援を呼びかける募金箱が設置されている。

 店主の上野智工(とものり)さん(40)は昨年夏、長男が通っていたラグビースクールの縁で情報提供があり、笹川さんの事故を知った。一方、店舗では2019年に相模原で台風による大きな被害があったことを機に、募金活動を始めていた。「出身ではありませんが、今は相模原の人に大変お世話になっているので」。これまで難病児支援なども行ってきており昨年からは募金を「笹川さんの支援」に充てている。

 自身もラガーマンで、大学は「本場」ニュージーランドに進学したほど。「(募金箱の瓶が)パンパンになったら振り込みますよ」

募金箱を手にする上野さん
募金箱を手にする上野さん

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