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伐採木が有機堆肥に 注いだ情熱、農地救う
廃棄物となる伐採木から有機堆肥「森の富植土」を作り、東北農家の農地をよみがえらせる―。南区磯部にある造園会社(株)ワコーグリーンの柳谷和幸代表が10年以上前から取り組むライフワークだ。
処理費1000万
柳谷さんが脱サラして造園会社を立ち上げたのは約30年前。公園や配電線の支障になる樹木の伐採や剪定をメインとしている。当時から感じていたのは、処理費用年間1000万円を超える伐採木や剪定枝の多さ。「これを何とかしたいと思った」と振り返る柳谷さん。
そこで出会ったのが100%天然成分のミネラル液。剪定枝と混ぜて3カ月程寝かせ、発酵、攪拌させると堆肥が出来上がる。「重要なのは温度管理。冬場でも80度を保つこと。それを調整するのは水の量で、多すぎても、少なすぎてもだめ」と、毎日温度管理を行う。その熱意は、ミネラル液を扱う業者が「こんなにのめり込む人は初めて」と舌を巻くほど。3年かけて「森の富植土」を商品化。混ぜると窒素やリンを豊富に含んだ土壌に生まれ変わると高評価を得ている。日本食品分析センターで実証済みだ。
できちゃったからやる
商品化直後に東日本大震災が発生。知人を通じ、津波の塩害を受けた東北地方の農地の土壌改良の依頼を受けた。「皆さんの役に立てるなら」と、森の富植土を無料で提供した。『収穫量が増えた』、『甘みが違う』と農家から感謝の声が届く。現在も10tトラックで年4、5回福島県浪江町の稲作農業者に届けている。交通費も全て自費だ。「いい堆肥ができちゃって、困っている人がいるならやるしかない。やり続ければいい方向にいくと信じている」
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