毎年5月4日・5日に開催され、「かながわのまつり50選」にも選ばれている相模原市の伝統行事「相模の大凧まつり」。これまで大凧に書かれる題字は公募を行ってきたが、「相模の大凧文化保存会」(川崎喜代治会長)では来年5月1日に控える改元と新天皇の即位を祝うため、次の題字を新元号の2文字にすることを決定した。
相模の大凧は天保年間(1830年頃)から始まったとされ、190年近い歴史を持つ新磯地域の行事。公募によって決定した題字の書かれた大凧を揚げるもので、今年の題字は「翠風」、昨年は「輝星」だった。
記録に残るもので最も古い題字は、日清戦争に勝利した1895年の「祝勝」。その後も太平洋戦争中の「必勝」(1942年)、相模原市政50周年を祝う「祝相」(2004年)など世相を反映した題字が書かれてきた。平成が始まった1989年は昭和天皇の崩御で中止されたが、翌90年に「平成」の題字が書かれた大凧が揚がっている。
川崎会長によれば、来年は大凧まつり直前に改元されることから公募はせず、新元号を題字とする。市長による揮毫も行わない予定だ。一方で懸念されるのは作業日程。通常は2月頃から題字書きに入るが、新元号の発表が来年4月頃と想定されているためだ。それでも川崎会長は「題字以外の準備を進めておき、発表と同時に着手すれば間に合うと思う。新元号の書かれた凧を高く揚げ、地域みんなで時代の節目をお祝いしたい」と話している。
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