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ゆかりの花に光を当てる 相模原柴胡の会

社会

公開:2022年8月11日

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可憐な黄色い花が特長の柴胡
可憐な黄色い花が特長の柴胡

 相模原市でゆかりの花、と言えば「市の花」にもなっている「アジサイ」を思い浮かべる人が多いのでは。しかしかつては相模野台地が「柴胡が原」と呼ばれるほど「柴胡」の花が咲き誇る場所だったといわれている。

相模野台地=柴胡が原

 柴胡とはセリ科の一種で和名を「ミシマサイコ」と呼び、夏場に細い茎の先に小さな黄色い花を咲かせる。根に含まれるサポニンが解熱・沈痛作用があるとされ、漢方薬として使用されることでも知られる。

 相模原市が位置する相模野台地は「柴胡が原」と称されるほど柴胡が群生し、朝廷に献納していたなどの伝承が残っている。また「相模原市民の歌」(作詞・植村榮輔)で1番の歌い出しに「柴胡が原に 昔より〜」と出てくる他、旭中、清新中の校歌にも登場する等ゆかりが深い。

 しかし市内では1950年を最後に野生のミシマサイコは見ることができず、群生した様子を記憶する人は少ない。68年に丹沢で発見された野生の柴胡の種を譲り受け、当時の小川通幸収入役を会長に「サイコを育てる会」を結成、育てて獲れた種を10年間で9000人の市民に配布する等の普及活動をしていたこともあったが、それ以降は下火になっている。「ミシマサイコ」は現在、環境省や神奈川県の絶滅危惧種に指定されている。

歴史と文化の象徴に

 そんな柴胡の栽培や普及・啓発に取り組んでいるのが「相模原柴胡の会(若義弘代表)」。同会は2016年6月に地域活動実践講座の「相模原が柴胡が原と呼ばれていた頃」の受講生有志8人で発足した。同会事務局の福田智行さんによると、活動は普及啓発を目的に、市が04年に麻溝公園に移植したいわゆる野生柴胡の「子孫」の管理をはじめ、柴胡が原陸橋石碑前、モナの丘などで栽培する柴胡の手入れ・管理。現在は会員も52人まで増えている。福田さんは柴胡を「歴史と文化と伝統の象徴にしたい」と話している。

サイコフェア開催

 同会では8月21日(日)に相模原麻溝公園で「サイコフェア2022」を開催する。午前9時から午後3時。参加無料。同会の活動紹介やミシマサイコの鉢植え展示、苗の販売、育て方に関する講習会などが行われる他、季節の野菜や花苗の販売、楽器演奏なども予定されている。講習会のみ午前10時から正午で要事前予約。問合せは同会事務局【携帯電話】090・1426・8989。

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