神奈川県優良産業人表彰を受けた 堀川 末雄さん 宮山在住 68歳
縁の下支える制御盤
○…宮山の(有)堀川電機工業の顧問を務める。昨年まで自ら興した同社で代表取締役社長を務めたが、35周年を機に子息に引き継いだところでの受賞だった。その一報は昨秋のことだった。「推薦していただいたことは聞いていましたが、無理じゃないかと思っていたのでビックリしました」と笑顔で答える。「縁の下の力持ちみたいな仕事なので。あまり表面に出ることがありません。感謝の気持ちしかありませんね」と満面の笑みをたたえながら話す。同社の事業内容は自動制御システム設計、制御盤設計・製作、メンテナンスで、電気制御を得意とする会社だという。
○…熊本生まれ。電気科の高校を出て大阪で就職したが、その会社の機械がよく壊れ、自分で制御盤を修理しているうちに「こういうものを設計してみたい」と思うようになり退社。東京で夜間の専門学校で学ぶことから始め、設計の仕事に従事した。やがて設計だけではなく、工場に設置する工程も自らが行うようになり、一区切りついたところで茅ヶ崎の友人を頼り湘南の地で独立。1982年には法人化した。最初は小谷に工場を設けたが、6年後には現在の場所に移転することに。「壊れた機械を修理することで、自然とその構造を学ぶことができた。そのとき『制御盤ってすごいな』と思ったのです」と不思議な縁を振り返る。
○…「趣味はたぶん、仕事だと思います。好きだし、楽しいし、お金もらえるし」と笑う。かつては草野球などの趣味もあったが、この20年ほどは仕事一辺倒。仕事中は体調を崩すことはほとんどないというから、見事な集中力という他はない。「そのかわり休みに入ると風邪をひきます。緊張感は体を活性化しますね」と快活に笑う。これまで大きな病気をしたことがなく、子息からは「働けなくなるまで頑張って」と言われているほど。本人もやる気満々の様子で、おのずと現役は続くことになりそうだ。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|