11月21日に南部公民館で『寒川の歴史百科講座〜江戸時代の一之宮村にGO!〜』の講師を務める 平尾 直樹さん 寒川文書館勤務 40歳
まちに眠る歴史へGO
○…ずっと昔の寒川に焦点をあてた「江戸時代の一之宮村にGO!」(南部公民館・21日開催)では、古い文書を手掛かりにかつての風景をたどるつもりだ。「一之宮には大山道が通り、多くの商店が並ぶ活発な地でした。江戸に薬種問屋として進出する家もあったんです」。普段は寒川文書館で働いているが、この町には江戸期の文書があまり残っていないことに気づいた。天災のせいなのか、価値が知られずに遺失しているのかは分からない。身の回りにある貴重なお宝に目を向けてもらうことも、この講座の目的だ。
○…横浜市出身で、少年時代から父が集めた歴史小説をめくったり、大河ドラマに見入った。歴史上のヒーローに親しんだせいか、座右の銘は「大器晩成」。学生時代は原付で九州から横浜まで走り、小さな郷土資料館や博物館を訪ねて回ったことも。大学院では江戸期の農民たちが害獣対策として使っていた「銃」に着目。幕末の治安悪化とともに、人を脅す武器へと変わる様子を古文書から読み取った。古い文字の読解は「今も修業中」。特に崩した平仮名が手ごわいという。
○…千葉や神奈川の公文書館で働き、多くの古い資料を扱ってきた。もちろん歴史は、過去だけでなく現代も含んでいる。「今のコロナ禍も公文書などの形で、何年か後にまとめることになるのかも」。4年ほど前から寒川文書館で働き始めた。相模線に乗るようになって驚いたのがドアの押しボタン、街並みの低さと空の広さだった。家に帰ると2児のパパになる。休日は仕事を切り離し、動物園やキャンプ場へGO。街角で古い墓石などに出会うと、つい刻まれた年号を追いかけてしまう仕事人。さて今度の21日は、町民をどんな一之宮に誘うのか。
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