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さがみはら南区版 公開:2014年10月16日 エリアトップへ

当麻山無量光寺 「踊り念仏」知って 冊子を作成 23日は開山忌

文化

公開:2014年10月16日

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冊子を手にする飯田住職=7日
冊子を手にする飯田住職=7日

 南区当麻にある時宗寺院、当麻山無量光寺(たいまさんむりょうこうじ)ではこのほど、毎年同寺で奉納されている「踊り念仏」を紹介する冊子「無量光寺の踊り念仏・息づく一遍上人(いっぺんしょうにん)の想い」を作成した。同寺を開山した鎌倉時代中期の僧、一遍上人や踊り念仏などについて、写真や絵を用いて説明している。

 冊子はB6判で12頁、オールカラー。現在、同寺事務所で無料配布している。

 踊り念仏は、鉦(かね)や太鼓を鳴らし踊りながら念仏を唱える奉納。冊子では、踊り念仏は時宗の開祖である一遍上人が、全国を旅して人々に仏教の教えを説いて回る「遊行(ゆぎょう)」を続ける中で、上人に帰依(きえ)する人々とともに念仏を唱えながら踊り広めたもの、と説明。また、「一説によれば、平安時代の中期の僧・空也(くうや)上人によって始められた『空也念仏』がルーツであり、瓢箪(ひょうたん)や鉢を叩き、鉦を鳴らして念仏を唱えて踊ったのがはじめ」と解説している。

 同寺の踊り念仏は永年にわたり途絶えていたが、1990年10月の開山忌法要の際に檀家の女性により再興された。現在では毎年8月10日の施餓鬼会(せがきえ)と、10月23日の開山忌に奉納が行われている。「一遍上人といえば踊り念仏で知られているが、この寺で行われているのを知る方は少ないのでは。もし機会があれば、いろいろな人に見てもらいたい」と同寺の飯田覚隆(かくりゅう)住職(52)は、冊子の作成に至った思いを語る。

本尊の開帳も

 同寺では今年も10月23日(木)に開山忌法要が執り行われる。当日は踊り念仏のほか、同寺の本尊である「一遍上人立像」を特別公開。また、檀家の男性が鉦や太鼓を打ち鳴らし念仏を唱える「双盤講(そうばんこう)」や近隣の子どもたちによる「稚児(ちご)行列」、雅楽を演奏する「音楽講」も行われる。

 本尊開帳は午前10時から、11時から双盤講、踊り念仏奉納は11時30分頃から。稚児行列、開山忌法要、音楽講は午後3時頃から行われる。誰でも自由に見学・参拝できる。

 飯田住職は、「踊り念仏は女性が踊るが、動きはダイナミック。念仏を唱える喜びを体で表現している。古来より連綿と続くものが、そのままの形で今に伝わっているのでは」と見どころを話した。

 同寺は山号を「当麻山」といい、弘長(こうちょう)元年(1261年)に、「亀形峰(きぎょうほう)」と呼ばれるこの丘の上に一遍上人が「金光院(こんこういん)」という草庵(粗末な住まい)を設けたのが始まりとされる。

 その後、一遍上人に帰依(きえ)した真教(しんきょう)上人が寺を引き継ぎ、建物を建立。「無量光寺」と名付けた。後北条氏の外護(げご)や徳川家康の寄付を受け寺門(じもん)は繁栄したが、その後の度重なる火災により寺宝や堂宇(どうう)が焼失。現在、旧本堂は空き地となっており、一遍上人の銅像が建っている。時宗の旧大本山。本尊と古文書は市の重要文化財に、境内は市史跡に指定されている。

 冊子や開山忌法要に関する問合せは同寺【電話】042・778・0284へ。

県道52号から境内に入る外門
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